January 17, 2011

Day3: Tulum

プラヤデルカルメンは、ビーチがあって、あとはショッピング街のような通りがあるだけなので、南へ1時間ほど行ったところにあるTulum(トゥルム)と言うところに行ってみることにした。トゥルムには、トゥルム遺跡がある。その海に面した都市は、マヤ文化が最後にたどり着いた地でもあるらしい。(地球の歩き方より抜粋。)プラヤデルカルメンから、コレクティーボ(乗り合いバス)で高速をぶっ飛ばして向かった。それにしても、カンクンの空港からプラヤデルカルメンにくるときも思ったけど、この辺りは、さすがに遺跡などの観光場所が多いから道路の整備が進んでいる。


トゥルムにつくと、ピーヒャラピーヒャラという笛の音と、トントンという太鼓の音が聞こえてきた。近づいてみると、長い棒みたいなのがあって、上に人が5人ほど上っていた。1人が楽器の演奏をしていて、他の4人の人はひもで棒に繋がっていた。どうするんだろうと見ていると、そのひもが命綱になっているらしく、ぐるぐると回りながら降りてくると言うパフォーマンスだった。民族衣装を着たおっちゃんに話を聞いてみると、彼らはベラクルスの民族とのことだった。鮮やかな民族衣装は、近づいてみるとさらに鮮やかで、細やかで、各人違う刺繍がとてもきれいだった。このぐる回るものは、「ボラドーレス」と言うらしい。

トゥルム遺跡は、もっとひっそりとしているのかと思いきや、かなりしっかりとした観光施設で、驚くくらいたくさんの人がいた。中に入ると、石造りの建物が点在していて、ヤシの木やら整備された芝生やらで、その間が埋められていた。それに青い空が映えてピースフルという形容がよく似合う。遺跡の中にビーチがあるということで、水着を着た人や、浮き輪を持った子どももたくさんいて、古い遺跡とチャラ桁ビニール浮き輪のギャップがなんかおもしろかった。ユカタン地方には、イグアナがその辺にいると聞いていたけど、やたら人が集まってカメラを低く向けているなぁ、とお持ったその先にこそ、イグアナがいるのだった。一匹目を見つけたときは、「うおおおお!!すげぇええええ!!」と大興奮だったけど、なんか、その辺にたくさんいた。

日本でも外国でも、歴史のある場所を巡るのはおもしろい。案内板の説明を読んでみるのだが、英語やスペイン語で読むのが疲れる上に、全部は理解できない。そのため、「何でやろう??」という疑問がいっぱい浮かんできて、それをああでもない、こうでもないと憶測・推測・妄想しながら見学するのである。それ、間違ってるんじゃあ……という想像ももちろんあると思うけど、昔の人になったつもりでその地を眺めるのは非常におもしろい。そして、そんなあほな妄想をしていると、時間はいくらでも過ぎていく。遺跡の中のビーチはえらくにぎわっていたけど、私たちは寒かったので足をつけたり、眺めたりするだけにとどめた。光が当たると本当にきれいなう色の海やなぁ、と思った。

自然に心を癒されたくせに、お金が絡むと人間いやらしくなってしまうものである。お土産屋さんで、値切るのがおもしろくなり粘りまくっていると、ついに店のおっちゃんを怒らせてしまった。やりすぎはよくない、と反省。

そんなことをしているうちにあっという間に夕方で、プラヤデルカルメンに帰って昼ごはんなんだか、晩ご飯なんだか、わからない食事をした。タコスも軽く食べたけど、宿のおっちゃんのオススメのFogonというレストランに行ってもう少ししっかり食べることにした。アラチェラのトルタスがあって、これが安くておいしかった。

ご飯を食べるとまたコーヒーが飲みたくなったので、コーヒーをどこかで買って帰ることにした。oxxo(オクソ)とかのコンビニがあれば簡単に買えるのに、なかなかoxxoが見当たらず、その辺のabarrotes(アバローテス:個人経営の小さなコンビニのようなお店)に聞いて回りながら宿を目指した。なかなかコーヒーを置いているお店がなくて、「じゃあ、最後の1軒!これ聞いてなかったらあきらめる!!」と意気込んで入ったお店で、

「コーヒーありますか??」

と聞いたら、店番のおっちゃんが、

「え、ああ、ちょっとまって」

とおもむろに店番用のイスから立ち上がって、表に出てきた。そして、機械にセットされたガラフォン(水のタンク)のお湯の出るほうの栓をひねったかと思うと、そのお湯を自分の手で熱いかどうかチェックしだした。当然だが、

「あっちーー!!!」

とおっちゃんは絶叫して、手を振り回していた。そらそうやで、おっちゃん、それ熱湯出るほうやん!!!!と思いながら、おっちゃんを唖然と見つめていると、

「お湯、あるぜ!!コーヒー飲めるぜ!!」

と、知らせてくれた。完全にいいおっちゃんである。コーヒーと言っても、ネスカフェ(インスタントコーヒー)だったけど、おっちゃんがこうして身体を張って確認してくれたおかげで、あったかいコーヒーを飲むことができた。ありがとう、おっちゃん!!!

宿に帰って、その芸人魂コーヒーを飲んでいると、この日は近所の爆音ミュージックはかかってなくて、静かだった。その代わり、隣に宿泊することになった家族に赤ちゃんがいるらしく、ビエーーーーーー!!!!と泣きまくっていた。本当、にぎやかな宿だ。もはや、1泊目のリゾートホテルに泊まった記憶は消えてしまった。

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