September 30, 2009

What A!!

今日驚いたこと。メヒコで、「わた」のことは「WATA」と言うらしい。スペイン語をしゃべれる友だちが"algodón"という単語を使ったのだが、私たちが欲しいものを説明していくうちに、それは"wata"だといわれた。その人は、学校の事務のおじさんなので日本人相手に長年仕事をしているうちにおもしろい日本語を覚えて知っているのだとばかり思って話を進めていると、本当にメヒコでも"wata"というらしいということがわかった。

思いもよらない日本語の単語が、外来語としてスペイン語で使われていたものでついつい、絶叫してしまった。

「わ~~~た~~~~~!!!!!!!!!!」

September 28, 2009

メヒコのオタク

ラジオをきいていると、「マンガ・アニメのイベントがグアダラハラであります!!」みたいなことを言っていた。他の部分は全然聞き取れないので、そんなイベントがあるんだなぁ、と思いながら聞き流していた。しかし、やたらとこのコマーシャルが流れるそのうちに、どこであるかと言うことが聞き取れてきた。「エキスポ」というところらしい。さらに何回も聞いていると、今週末に開催されるということがわかった。そして、「日本の」と言っているのが気になった。海外でも日本のまんが・アニメ文化が広く受け入れられているのは、もはや言う必要がないこと。しかし、それを生で見たことはない。

……というわけで、のこのことそのイベントに繰り出してみることにした。もしかすると、日本に興味のある人がいて友だちができるかもしれないとも思ったのだ。



と、その前に、バス停に向かう途中で見つけたビリー隊長。彼のエクササイズがメヒコにも上陸していたことに驚いた。

さて、ここからは、聞くより見たほうがわかりよいと思われるので、写真にて。


▲まず見つけたロリータファッションの女の子。源氏名もあるらしい。バニラちゃん。


▲寡黙なダースベーダー。身長は、私(164cm)よりも低かった。


▲ワルイージもいた。みんな、カメラを向けると、そのキャラクターっぽいポーズをとってくれる。



▲濃い、濃い、濃いいいいい!!!



 ▲ナルトのゲジマユとサスケ。ナルトキャラクターが本当に多かった。インフルエンザ騒動で日本に一時帰国したときにナルトを読んだおかげで、どのキャラクターかわかったからおもしろかった。この二人は特に完成度が高かった……!!!!


▲「変態」Tシャツ兄ちゃん。「変態、意味わかる??」と日本語で尋ねたら「わかるわかる!!」とうれしそうに言っていた。彼は日本語をしゃべるらしく、変な意味の漢字Tシャツをきていることが「日本語ユーザー」にしかわからないと言うことを楽しんでいるらしい。ハイレベル。


▲「つづく」Tシャツ。


▲会場をあとにしようとしたときにあらわれたビジュアル系コスプレの兄さん。ただでさえ身長が高いのに厚底のブーツを履くもんで、推定身長は195cm。

メヒコ人にもこんなオタクや、日本文化崇拝者がいるのを間近でみることができて、なかなかおもしろい体験ができた。私と友だちが日本人と言うだけで「写真を一緒にとってください」と言われたのには正直驚いた。日本の文化が好きだけど、なかなか「本物の」日本人に会う機会はないと言うことなんだろうか。集まっている人たちもよく見るといろいろな人たちがいる。

まんが・アニメが好きな人、ゲームが好きな人、ビジュアル系が好きな人、ロリータファッションが好きな人、日本の音楽が好きな人、日本語を勉強している人……。日本だと、原宿はロリータ、秋葉原は電気・アニメ・まんが、のように細分化されて、それぞれが別物として存在している気がする。しかし、ここではそれらがごった煮のように混ざって存在しているからなんだか不思議な感じがする。しかし、彼らには共通して「日本が好き」と言う気持ちがあってそれが伝わってくるから、日本人としてはなんだかありがたいような気持ちで彼らを見てしまった。

それにしても、濃いイベントだった。ああおもしろかった。

September 25, 2009

メヒコデザート



「ソーダを煮るとはなにごとや?!」と、作り方を教えてもらってからすっかり気になっていたメヒコのゼリーのデザートを、早速作ってみた。

【材料】
・レモン味のソーダ(スプライト) 1リットル
・ゼリーの素 1袋
・クリーム 500ミリリットル



ソーダをどぼどぼと鍋に入れて火にかけると、なんだかわらけてきた。それにどぎつい色をしたゼリーの素を入れたら、ぶくぶくと泡立ち始めてあせった。そして、火を止めてからさらにクリームを加えるんである。派手な橙色がクリームで中和されていく。料理と言うよりは、もはや絵の具でも混ぜて新しい色を作っている気分。

そうしてできたこのゼリーは、……やっぱり、うまい。

September 22, 2009

Tlapeño

料理のレパートリーが少ない私。「食べ物」をネタにすることがどうにも多いなぁ、と感じるが、それほど「食ありき」で毎日の生活が成り立っているんだ、と言うことで、今日も「食べ物」の話。

ある日、なぜか「スープを作れたからかっこいい気がする。」と言う気持ちが沸いてきた。そして、スーパーをうろついていると入れるだけでオッケイみたいな、スープのもとを発見した。

昨日それをついに、 作ってみた。作るにしても、まずは手順を訳さないとな、とパッケージを見るとなんとたったの2工程。

①沸騰させた水に、スープの素を2個と鶏肉と、野菜と、米を入れる。
②5分煮込む。

どんな野菜がいるとも、米の量も何も書いてはいない。写真から想像して、にんじんとたまねぎとアボガドを用意した。アボガドは、メヒコに来てから食べられるようになった。あのきみどりがどうにも受け付けなくて、敬遠していたのだが、メヒコではワカモーレというアボガドのソースがよくでてくる。タコスに、辛いサルサをかけても、そのワカモーレも一緒にかければ、辛さが中和されてとても食べやすくなるんである。だから、固形で食べるのもさほど抵抗がなくなってきたので、今回入れてみることにしたのだ。

とりあえず、カレーを作るのと同じ要領で、肉と野菜をいためて水を入れてあくを取ってみた。そして、いよいよキューブを入れますよ、というときに始めてそれがオレンジ色のチリカラーのスープになることに気がついた。おお、どんなスープができるのやら、とまったく完成図を頭に描けないまま、しかし、レシピに忠実に(と言うほど親切なレシピでもないが。)作った。米も、「こんなもんか??んんっ??もうちょい??もうワカラン!!」とザバザバ入れてみた。



そして、完成図がこちら。これが、なかなか、いや、かなりおいしくてびっくりした。まぁ、味の全ては、あのクノールのスープの素さまがつけてくれたんだけれど。オレンジ色の料理が作れると、なんだかメヒコ料理を作れるようになった気分だ。そうなると、調子付いてトルティージャをほいほいとあたためて、いただいた。 スープご飯で、野菜も取れるし体もあったまるし、これからも世話になりそうなメニューだ。

家庭料理

メヒコにいるものの、家庭料理と言うやつになかなかお目にかかれない。一人暮らしをしているから仕方ない。そんな私についに「メヒコ家庭料理」を食べる機会が訪れた。

先日グアダラハラにて開催された、第16回インターナショナルマリアッチフェスティバルでできた友だちの家にメヒコ料理を食べに行くことになったのだ。その前に、私と友だちが日本のカレーを振舞ったから、そのお返しに、と言うわけである。



まずは、メスカルというオアハカの地酒をいれてもらった。ハリスコ州は、テキーラで有名だがオアハカ州は、このメスカルが有名なんだそう。原料は一緒なんだそうな。カルーアみたいな甘いお酒で、ショットグラスにいれてもらって、ちびちびと飲んだ。そういえば、まだテキーラにテキーラツアーに出かけていない。誰か飲むのが好きな友達が来たら、ぜひとも繰り出さねば。

 


大きい鍋でなにやら作ってくれたのが、これ。何回名前を聞いても結局覚えられずに忘れてしまった。牛肉とたまねぎとシラントロとトマトを煮込んだもので、シンプルでとてもおいしかった。ご飯には、とうもろこし(日本のとうもろこしのように味はしっかりついていない)と何か葉ものの野菜が混ぜ込んであった。これと、あたためたトルティージャを一緒に食べるのだが、めちゃくちゃおいしい。「トルティージャは何でも使える。」と聞いたので、一度自分で買ってみたけど、「何でも」と言われても実際何と食べていいのやら……、というわけで、結局食べきれずに捨ててしまったことがある。友だちに聞くと、本当に何と食べてもいいらしく、日本人には驚きだが、ご飯すらおかずにしてトルティージャで食べてしまう。そして、これが慣れれば病み付きになる。パクパクと、調子に乗って何枚食べたことやら……。
 


そして、最後にデザートまで用意してくれていた。レモンゼリー。今まで食べたどのメヒコデザートよりもおいしかった。作り方を聞いたら、ソーダを煮るだのでかなり驚いたが、今度自分で作ってみようと思う。飲み物の方は、オールチャータと言う飲み物で、米のとぎ汁から作られているそう。オールチャータはメヒコでは一般的な飲み物だそうが、外で飲んだことのあるそれはかなり甘くてあまりおいしいとは思わなかった。しかし、友だちに出してもらったこのオールチャータはものすごいおいしかった。米のとぎ汁に、シナモンを入れて煮込むらしい。外で飲むものよりも、甘さも控えめで、さっぱりと飲みやすかった。

やっぱり、家庭料理はいいなぁ。やさしい味がする。友だちに感謝感謝のフードエクスチェンジ大会。

Yoshida

私の家にはテレビがない。物理的にはあるが、アンテナがないので見ることができないのだ。このテレビのない生活も特に苦にならないので、別にアンテナを買ってきて見られるようにしようと言う気も起こらない。

そんなわけで、ラジオをよく聞いている。何を言っているかはよくわからないけどさっきからやたらと「ハポン」だの「ヨシダ」だの言ってるなぁと思っていると、三味線の音色が聞こえてきた。おお!!吉田兄弟!!!日本のテレビで見た吉田兄弟の三味線は、こう、二人で掛け合いながらべべべべベンと激しくかき鳴らすイメージだったけど、今さっきラジオでかかっていたのは、他の楽器とコラボレーションしていて、しかもゆったりとした曲調で、とてもよかった。

メヒコで聞く三味線のあの渇いた音は、妙に心に響く。

September 21, 2009

Jícama

私の好物はお好み焼きだ。お好み焼きは簡単で、しかもおいしいという神様のようなレシピだ。決め手はもちろんソースということになるが、これは日本から送ってもらったり、アメリカに行ったときにアメリカのダイソーで買い込んだので、当面は大丈夫である。

さらにおいしく食べたいのはこれ人情で、こうなってくるとやはり「山芋」を手に入れたくなるというものだ。山芋を入れるだけで、生地はふっくら柔らかになる。母から、「お好み焼き名人」という魔法のような粉を送ってもらい、これで山芋入りのようなおいしいお好み焼きを食べていたのだが、本物の山芋を入れたいと常々思っていた。

すると、先日スーパーに行ったときに、見た目は全然山芋ではないけれど、山芋と同じく土の下で育ったと思われる土っぽい食材を見つけた。



名を、「Jícama(ヒカマ)」というらしい。早速、家に帰って何者なのかを調べてみた。すると、とろとろとしているのかと思いきや、「通常、生で食べられる」と書いてあるではないか。食感は、梨に似ているらしく、サラダに入れられたり、フルーツ盛りに入れられたりするものだと言う。それがわかったとたん、一気に「うまいお好み焼きを……!!!」熱は下がった。熱が下がると、急激にこの食材に対する興味も薄れてしまった。

さらに、友だちにJícamaについて聞くと、「ああ、それ、うまくないよ。」とばっさりと切られた。そういうわけで、未だにどうすることもできず、台所に転がっている。

September 20, 2009

VIVA MEXICO!!!

9月16日は、メヒコの独立記念日だった。その前日の9月15日の夜、Grito de la independencia(独立の叫び)と言うのがあるということで、セントロ(町の中心)まで見に行ってきた。

前日大使館から来ていたメールでは、前年にモレリアで独立記念祝賀イベントの際に手榴弾が投げ込まれた、と注意を喚起するメールが来ていた。夜のセントロは危ないと聞いていたので、お金も最低限だけを持って行くことにした。マリアッチフェスティバルのときに友だちになったメヒコ人の友だちと夜のセントロで待ち合わせ。人が多くて、屋台もたくさん出ていてなんだかお祭り気分。フェイスペインティングをしていたり、さまざまなメヒコグッズを持っている人や売っている人がいた。まずは、腹ごしらえに、とタコスを食べることにした。



トルティージャが2枚重ねになっていて、 溢れんばかりに具がはさまれてある。

 
セボージャ(たまねぎ)、サルサ、シラントロ(香草)、リモン(ライム) を好きなだけトッピングして食らいつく。メヒコのタコスは本当においしい。どうして日本ではメヒコ料理を見かけないんだろうと、本当に不思議になる。日本人、好きな味だと思うのだけれど。

腹ごしらえもすませて、「叫び」の会場へ。州庁舎のバルコニーから夜の11時に州知事が何かを言うらしい。全身をメヒコカラー(赤、白、緑)でそろえている人や、旗を持っている人、ビバメヒコのソンブレロ(帽子)をかぶっている人など、いろんな人がいてにやにやがとまらない。じろじろとそんな人たちを見つめてしまうけれども、メヒコ人からしてみればアジア顔の私たちのほうがよっぽど珍しいらしく、なぜか「一緒に写真をとってくれ!!!」と次から次へと頼まれた。



▲シナロア州から来ていた女の子。



▲ソンブレロに、ポンチョ!!

11時ちょうどに聞いていたとおりにバルコニーに州知事が出てきて、何かを言っている。何を言っているかはさっぱりだが「VIVA!!!!!!」と叫ぶところは思いっきり「ビバ~~~~~!!!!」と叫んだ。叫びが終わると、今度は花火が始まった。




こ、これは、花火と言うよりも火災に近いのでは、と言うくらいにものすごい勢いであたりから閃光が炸裂した。そして、VIVA MEXICOという文字がメヒコ色で現れると、会場からはものすごい歓声が上がった。




そこからの花火は、まさに「乱れうち」という言葉がぴったりだった。飛ぶ、飛ぶ。そして、一番驚くべきは、その花火との距離の近さ。火のついたまま地面に落ちてきそうなほどに近かった。カテドラル(教会)と花火のポストカードを見かけたことがあったけど、あまりに花火がでかいからてっきり合成写真か何かかと思っていたら、その映像がまさに目の前に広がっていて、「すごい!!!!」の一言に尽きる。た~まや~、なんて風流なものではなく、その激しさは増すばかり。

 

これは、もはや花火と言うか、なんと言うか……。あっけにとられていると、謎のオブジェだと思っていたものにも火がついて、人の顔が現れた。彼こそが、革命の父と歌われるドローレスイダルゴ。しまいめには、イダルゴさんの顔の部分がくるくると回りだして、もうどうにでもして、状態。



今まで見た花火の中で、一番すごかった。見に行って本当によかった。危ないといわれていたけど、やはりなんでも自分で足を運んでみてみないと本当の姿は見えない。細心の注意を払うのはもちろんだけれど、注意をしすぎて大切なものを経験しなかったり、見逃してしまうのは惜しすぎる。日本には、独立記念日がないから、日本にあるどの記念日とも違った雰囲気でおもしろかった。メヒコ人はメヒコが大好きなのがすごく伝わってきた。唯一びっくりしたことといえば、言われていた時間ぴったりにイベントが始まったという点。こればっかりは、メヒコタイム(遅れる)では済まされないようだ。


September 15, 2009

años

año(アニョ)とは、スペイン語で「年」。メヒコでは、しばしばこの"año"が表記された製品を見かけることがある。

同じ製品でもいろんな会社が作っていて、それが店頭に並ぶのはどこの国も同じ。どれを買っていいのかわからないからとりあえず安いのを買ってみるか、と言うのがこれ人情。しかし、笑ってしまうほどそれがまずい時がある。マーガリンがそうだった。スーパーで買ってきて、プラスティックのふたを開けると、そこには工場のチューブから出されたと思う黄色いマーガリンがででんと居座っている。ふたと製品の間の、あの銀色の密閉素材みたいなものはない。まぁ、いいかと気を取り直してそれを食べてみるも、くさい……。

食べ物が臭いというのは、結構凹む。メヒコは、食パンがあまりおいしくない。日本の食パンのように大きくもなければ、ふっくらともしていない。見てくれはアメリカの食パンと似ている。日本のあの奇跡的な食パンを食べなれた日本人には食パンがまずいのはちょっとした事件である。賞味期限がやたらと長いと思ったら、防腐剤がたくさん使われてあるからとのこと。一人暮らしなので、一斤の長い食パンの賞味期限が長いのはありがたい。しかし、防腐剤がいっぱい使われているから、食パンもなんだか臭い。そして、日本の食パンのようなふっくら感はもちろん、ない。生で食パンを食べるなんて、とてもそんな気にはならない。

そんな食パンと、あんな臭いマーガリンの組み合わせは、本当に凹む。だからと言って、まずいから捨てるというもったいないこともできず、臭いマーガリンの日々を過ごしていた。 どの製品も臭いのか?!メヒコ品質なのか?!と思っていると、レストランに出てくるマーガリンやバターには臭くないものもあることがわかってきた。すぐに消費してしまうものでもないので、少々高くても、今度はうまいやつを買おうと心に決めていた。

友だちと、マーガリン・バター売り場で片っ端からくんくんとにおいをかいで、どれを買うか会議を開いた。フィールドワークである。そこに"100 años"と書かれた黄金のバターを見つけた。つまり、「100年愛されているバター」と言うことである。

漂白剤を買う時も、スーパーで片っ端からキャップをあけてくんくんとしてみた。花の香りのする漂白剤があったり、一体どれを買っていいのかわからない。タイルを洗う洗剤は、恐ろしくにおいがきつく、ただの洗剤のはずなのに、ゴキブリにふりかけるとイチコロという殺傷能力を持ち合わせているんである。だから、適当に買うとにおいにこっちがやられてしまう恐れがある。そんな中、"60 años"と書かれた他の製品とは違う堂々としたたたずまいの製品を見つけた。しかも、60アニョスはふたがパッキングされてあり臭いをかぐことができないようになっていた。しかし、なんと言っても「愛されて60年」である。それを買って帰ると、日本の漂白剤と同じにおいがした。店でにおいまくった他の漂白剤にはなかった臭いである。

おお、アニョス!!!!!!

というわけで、「●●年」という製品に絶大な信頼を寄せている。「愛されて100年」バターも、めちゃくちゃうまい。あんな製品が作れるくせに、他の製品の品質の低さときたら……。なぜなんだ。やはり、伝統ある製品には理由があるのだ。それを、身をもって、いや、舌と鼻を持って実感した。これからも迷ったら、メヒコ人に長年愛されてきたという、信頼と実績の「愛されて●●年」をアピールしている商品を買おうと思う。

September 14, 2009

スタバ

スターバックスの回し者のように日本にいたときはスタバに通っていた。本をもって行ってひたすら読んだり、手紙をひたすら書いたり、ひたすら友だちとしゃべったり。スタバにはとりあえず「ひたすら」時間を使いにいっていたような気がする。そしてここメヒコでも、スタバが近所にあるのでちょくちょく足を運んでいる。

メヒコでもスタバはそこらじゅうにあるけど、私の近所のスタバはかなりゆるい。客の平均滞在時間が長すぎる。それを知っている私の滞在時間もかなりのもの。週末は、5~6時間平気で居座っていることも。何をするわけでもないけど、友だちとしゃべり倒し、そして人間観察。この場所ほど人間観察のしがいのあるところはないのでは、というくらいに面白い人たちがたくさんいる。滞在時間が長居と言う原因のひとつに、医学部の学生がいつも勉強している。いわゆるかしこマンズ。そして、神経質に新聞を読んでいる人や、パソコンの画面をにこにこしなが見つめているおっちゃん(多分、チャット)、店の椅子を自分の家のようにアレンジしてすっかりくつろぐ青年、インターネットだけしに来ていると思われる少年など、目が離せないんである。

それに加えて、このスタバは店員がゆるい。通っていると、顔を覚えられて、いつも私の顔を見たら笑ってくる店員やらもいる。その中の一人にLuisという店員がいる。Luisはいつにも増してご機嫌で、カップに私の名前を書いてくれるのかと思いきや、「ETOO」と書いてきた。これは、私がいつも注文するときに「え~っと~、えっと~」と言っているかららしい。「さては、私の名前忘れたやろ?!」と尋問すると、笑ってごまかされた。でもこのLuisくんは、「グリーンティラテのエスプレッソ追加」という私の好きなメニューをきちんと作ることのできるレア店員なのだ。前に違う店員に頼んだら、危うくTAZO TEAの緑茶にエスプレッソを入れたものを作られかけた。そんな気持ちの悪いもん、普通に考えたら違うって気付けよ!!と心の中で突っ込みつつ、Luisは働きっぷりこそゆるいけど、わかってくれるいい奴だなぁ、としみじみしてしまう。この日は指さし会話帳を持っていてえらく食いつかれて、他の店員ともしばらくこれをネタにしゃべった。店員3人が指さし会話帳に夢中になっていろいろ質問してきているその間、レジのほうはどうなっているのかと言うと、一人が黙々と働いているのであった。

日本のスタバではありえないというようなことが起こる(むしろ、ありえないというようなことしか起こらない)このスタバは、愛すべき行きつけの店だ。

September 13, 2009

mew

金曜日、二つの「はじめてのこと」を経験した。

まず一つ目は、「シティオ(タクシー)に乗ること」。タクシーは、ぼったくられそうで怖い、との理由から今まで避けていたけれども、今回はどうしても乗らなければならない事情があり友だちと乗った。いつもは黄色い車体のシティオは腐るほど走っているくせに、いざ必要な時には全然見当たらない。しかも夜なので、止めたい側も、運転している側も気付きにくいのだ。何とか車を止めることに成功したものの、運転手は私たちの目的地を知らないと言う。急いでいるのに、しょうもないのをとめてしまった……、と思いながら断ろうと試みるも、「まぁ、いいからとりあえず乗れ!!」と運転手のおっちゃん。こうなれば、もうどうにでもなれ、と私たちも折れていざ乗車。走り出すと、おっちゃんは他のシティオを見つけるなりクラクションを鳴らして運転手の注意をこちらに向けた。窓はもともと全開で走っているので、他のシティオと併走しながら「おい!○○って、知ってるか?!」と聞いている。この見切り発車に不安になりつつも、もう乗り込んでしまったが最後。「ノープロブレム」と言い張るこのおっちゃんに託すしかない。2台目に聞いた運転手さんが知っていたようで、おっちゃんは「そこならわかるぜ」と車を走らせてくれた。

二つ目の初体験と言うのが「メヒコでライヴに行く」という試み。見に行ったのは、デンマークのmewというバンド。名前は知っていたけど、CDをちゃんと聴いたことはなかった。インターネットを見ていると結構いろんなバンドがグアダラハラに来るらしいことがわかり、さすがメヒコ第2の都市、と感心していた。10月に日本のバンドもツアーで来墨するらしい。同時期に二人の友だちからその情報をもらって、一人には「お前は日本人として彼らをサポートするべきだ」と言われるし、もう一人にも「めっちゃおすすめ。絶対に行くべき!!」と言われていた。それまでに何か一回行ってみるのも面白いかも、と友だちと話していたら、あれよあれよとのりで「行こう!!!」と言うことになったのだ。チケットマスターにチケットを買いに行ったり、前日に必死でCDを聞いてみたり、これのために今週一週間をがんばったといっても過言ではない。だから、これに遅刻するわけには行かなかったのだ。仕事が終わるのが8時半。ライヴの開始は9時。会場は隣町。どれくらい遠いか見当がつきにくい。しかもはじめてのシティオ。間に合いたいけど、ぼったくられるのも絶対いやだ、と結構プレッシャーまみれ。でも、ライヴにいけるという興奮はおさえきれない。

運転手のおっちゃんにちゃんと値段を確認して、意外と安くいけることがわかって「初シティオ乗車」は無事に成功。さて、会場に着くとそれらしき人がたくさんいた。というか、普段見ているメヒコ人よりも、おしゃれさんが多くてびっくりした。「メヒコとデンマーク」というのがあまり結びつかないし、マリアッチ以外の音楽を好むメヒコ人がこんなにもいるのか!!!!!(これは偏見か?!)と、その人の群れを見て目を丸くしてしまった。身分証明にわざわざパスポートを見せるのが少し面倒だったけど、腕にリストバンドをつけてもらってご入場!!!

ちょうど開演時間の9時くらいだったけど、まだたくさんの人が外にいた。それでちょっとほっとして、ほっとしたら腹が減ってきたから、ホットドックで腹ごしらえをした。ソーセージだけがぽんと乗ったホットドックを手渡されて、自分でたまねぎとトマトをこんもりトッピングして、ケチャップをかける。このホットドックがうまいんだ。会場に入ると、オープニングアクトとして他のバンドが演奏していた。ああ~、生の音楽!!!!やっぱりいいなぁ、と気分がとてもよくなってきて、そのバンドをビール片手に観賞。最高だ。

前座がはけて、mewまではしばらくセッティングの時間。徐々に前の方に詰めていく。つめていくうちに友だちと結構場所が離れてしまった。会場に私たち以外アジア人の顔立ちの人は見当たらない。ということで、相当目立つのか、一人でまっていると4人組のメヒコ人に声を掛けられた。日本人だと言うと、「鋼の錬金術師が好きだ」と教えてくれたり、日本語で自己紹介をされたりした。本当、対日感情がよくてとても助かる。日本人だといって怪訝な顔をされたことは、今のところまだないと思う。ホットドックを買ったときに前にいた兄ちゃんがたまたま近くにいて「お前、連れはどうした?!」と聞かれたから「あっちらへんにいると思う」と言って友だちに「おーい」と声をかけると、モーゼの話のように人がずざざっとスペースを開けてくれて、また合流することができた。ライヴなんてどうせ途中ではぐれるから、別に気にしていなかったのに、他の人たちが気を使ってくれてびっくりした。そういえば、やたらカップルできている人たちを見かけた。必ずといっていいほど、彼女の後ろに彼氏がいて、他の群集から守りながら観ている、と言う感じだった。

mewが出てくると、会場のテンションも一気に上がった。私はCDを間際にちょこっときいただけのにわかファンだったけど、音楽にあわせて体を動かすのはやっぱり楽しい!!!!!めちゃくちゃ気分がよくて楽しかった。あんまり予習していってなくて、バンドをはじめてみて、それがいいバンドだった時、「あああああ、もっとちゃんときき込んでおけば良かった」と思うが、今回もそうだったので無知すぎて行ったことを少し後悔。会場では、多くの人がシンガロングしていたことに、とても驚いた。デンマークのバンドのうたを、メヒコ人が、英語で一緒に歌っている。なんか、普段の生活上で見るメヒコ人からは想像もつかなくて、とても意外に感じた。

それにしても、金曜日のライヴは最高だ。一週間を締めくくる日な上に、次の日は土曜日で休みなのだ。思う存分遊べる。結局、mewのライヴが終わったのは日が変わったころ。日本のライヴは開演も早いので、10時くらいには終わっていることが多いから、日付が変わるころまで楽しい時間が続くというのは私にとって新鮮で、終わってからもにやにやが止まらない。

帰りのシティオは、深夜料金とかで高い値段を吹っかけられたけど、「安くしてくれ」と値切り交渉で行きしなの値段と200円くらいしかかわらないくらいで走ってもらえることになった。今まで歩いているだけで「おい、乗らないか?!」と声をかけられたり、かなりびびっていたシティオだけど、そんなにびびることはないかもしれない。ちゃんと交渉して支払う額を明確にしておけば、日本でタクシーに乗るよりもずっとずっと安くて、車を持たない私たちにとってこんな便利なものはない。

 ああ、やっぱりライヴは楽しい。夜に出歩くのは楽しい。

September 11, 2009

日本食材

日本食レストランがその辺にごろごろとあることに驚いた。名前もさまざま。TOKAI、HOKKAIDO、NAMI、MORI、TERIYAKI SAN、ASAHI、MURAKAMIなど。MORIの漢字が「森」ではなく「盛り」だというのには驚いたけれど。ちなみに、このうちのどれにも行ったことはない。名前は忘れてしまったが「闘魂」と言うはちまきを巻いたメヒコ人が鉄板で何かを作っている日本食レストランを見かけた。思わずじいっと見入っていると、闘魂おじさんと目があって気まずい思いをした。ははは、と乾いた愛想笑いをするのが精一杯だった。

これらの日本食レストランの完成度と言うか、本来の日本食にどれくらい近づいているのか、それともメヒコ人の舌に合わせた日本風料理なのかは、食べたことがないので未知数だ。いくら私が日本で自炊をしていなかったからとは言え、、それらのレストランよりは自分の舌に合う「日本食」を作ることができると自負している。(……と言うよりは単に、せっかく作ったものを捨てるようなどと言う粗末なまねはできないので、食べている、だけかもしれない。それこそ乾いた声で笑われても仕方ない。)

海外にも、日本食材を扱う店はたくさんある。 一般的な輸入食材店や、日系、あるいは日本人が経営していると思われる日本食材店。この間、値段を見に行ったら凹んだ。カレーのルーが日本円にして約1300円。……もう泣くしかない、と友だちに話すと、なんと!!!そのうちの1人が日本からカレールーを送ってくれた。しかも2種類のルーを送ってくるという気の利きっぷり。粋な友達に感謝。カレーが手に入ったうれしさとは別に、わざわざ手間をかけて手紙を書いてくれたり、荷物を送ってくれたその心が届いたのがうれしすぎた、木曜の夜。

 
 
カレーパーティ、いつにしようか、ふふふ。

ハラペーニョ

昨日、カナダで暮らしている友だちとチャットをした。彼女は最近ポテトチップスにはまっているらしく、そんな話をしているうちになぜか「ハラペーニョってメヒコのもの?!」という話になった。あまり考えたことがなかったけれど、言われてみれば、確かによく見かける。

調べてみると、ハラペーニョはメキシコを代表する唐辛子のひとつなんだとか。どうりでよく見かけるはずだ。 マクドナルドへ行っても、ケチャップと一緒にハラペーニョソースももらえるし、ドミノピザにいっても、ハラペーニョソースがもれなくついてくる。




メヒコでは、ハラペーニョに限らずソース(サルサ)がたくさんある。「サルサ」と言うのは「ソース」のスペイン語だそう。私の中で「サルサ」と言えば「辛いソース」と思っていたので、それを知ったときはびっくりした。来て間もないころに、お買い得のケチャップを見つけたのだが、それに「KETCHUP SALSA DE TOMATE(ケチャップ・サルサトマト)」書いてあって、買うのかずいぶんと悩んだことがある。日本人の中には、「サルサ」と聞くと必然的に「辛いソース」のことを指すと思っている人は意外と多いのではないだろうか。

私も友だちも、ケチャップは欲しいけど、辛いケチャップだと困るから頭を抱えてしまった(そんなケチャップがそもそもあるのか謎。)。友だちが店員を捕まえて聞いたところによると「これは辛くないらしいから、試しに買ってみる!!」と、ケチャップひとつで賭け事のように意を決してレジに持っていったくらいだ。あとでスペイン語のできる友だちに聞いてみると、「サルサ」は単に「ソース」という意味らしい。じゃあ、「サルサソース」と言う言葉は一体?!「ソースソース」ということになってしまうけれども……。でも「サルサソース」、確かに利いたことのある言葉だと思うのは、私だけだろうか。

September 10, 2009

郵便局

今日、郵便局に行ってきた。メヒコに来て驚いたことの1つに、郵便局あるいはポストの数が極めて少ないと言うことがあげられる。来てすぐに、ポストを求めて歩き回ったり、郵便局を探し回ったりしたものだ。血眼になって探していると、「メヒコの人は、手紙なんて書かないよ。電話すれば済むじゃないか」と言われた。確かに電話も便利だし、メールも便利な世の中。でもだからと言って、郵便システムがあまりにも軽視されてやいませんか。それとも本当に手紙を書くと言う文化がこの国にはないんだろうか。それはそれでさびしい気がすると同時に、そんなことで街の郵便局とポストの数が少ないのは非常に困る。ポストは場所がわかってきたけど、郵便局は歩いていける距離のものは未だに一箇所しか知らない。

その郵便局まで歩いて20~30分。だから行く時はなるべくたくさんの用事を携えていく。そして、切手もまとめて買っておくようにしている。この間、せっかくせっせと足を運んだのに、まさかの「切手品切れ」で涙をのんだ。だいたい、郵便局のくせに切手を切らすとは何事だ、しかしこの怒りを伝えられるほどの語学力は持ち合わせておらず、ひたすら「ナンデ?!」を繰り返し「ないものはない」とあっさりと切り捨てられたので、のんだ涙は2倍増。

この間友だちが行ったら、切手はあったけど、こんなものを買わされたと見せてくれたのが7.5ペソの切手。「これを2枚はれば日本に届くって言われた」といっていたが、日本までは14.5ペソ。7.5ペソ×2枚は15ペソ。……50センターボ、多く払わされることになっているけど、これはいったい……?!大は小をかねる、と言うことだろうか。……不可解。

そんなことがあったのも聞いていたから、今日はしっかりと「あたしは14.5ペソぶんがほしい!!!」と伝えようと鼻息も荒く意気込んでいくと、郵便局にはいつものあの兄さんがいた。まずは、すでに書いた手紙の手続きをする。カードがでかすぎるからと、1通追加料金を払わされた。重さは大丈夫だったのに、大きさで引っかかるとは意外だった。もう1通は切手を貼っていなかったので、通常料金を支払うとわざわざ切手を出してきてくれた。いつもは、味気ないシールの値段をはるくせに。もしや、この間行った時に欲しい金額の切手がなかったので、その他の種類を見せてくれと頼んで、「いいね~、いいね~」を連発していたのを覚えていたのだろうか。「あのアジア人、切手に妙に喜ぶな」と思われていたのだろうか。それならそれで、ありがたい。いつも「ちょうどの額の切手がないから」と2枚のコンビネーションで買わされるのだが、今日はぴったりの金額の切手を出してきてくれた。しかも、通常版とは違う大きなサイズの切手。「新しい切手??」と聞くと、「そうだ」と頷いた。「おお、いいね~」と喜ぶと、郵便局の兄さんも、心なしかうれしそう。

この兄さんは、基本的に愛想がないけれど、今日はうれしいことに「おまえ、スペイン語ちょっと上達したな!」的なことを言ってくれた。切手もたくさん買えたし、予期せぬ一言ももらえたし、スキップでもして帰りたい気分になった。

September 06, 2009

パーティモンスター

近所に、パーティモンスターの住む家がある。少し前まで、おそらく家族で住んでいたと思われる家があり、家族が引っ越して行ったあと「入居者募集」の幕がかかっていたのも束の間、新しい人たちが入居した。彼らこそがパーティー怪獣で、2週間に1度か、毎週末の頻度でパーティが繰り広げられるようになった。

大体夜中12時を過ぎたあたりから、爆音で音楽を流し始め、奇声や叫び声が聞こえてきて、2時~3時くらいには収まる、と言うのが定番だったけど、昨日のパーティはすさまじかった。10時半くらいから何かしらは始まっている様子。いつもよりもにぎやかで人数も多い様子で、そのパーティはなんと明け方の5時か6時くらいまで続いたのだった。

爆音ミュージックは、ダンスミュージック風にアレンジされた曲が延々と続き、謎のコール、雄たけび、黄色い声、なんでもあり。普段なら、「うるさいなぁ」くらいでいられたのかもしれないが、強烈な下痢に襲われていた私は、聞きたくもないダンスミュージックとパーティの奇声にうんざりしながら、しかも腹まで痛いと言う最悪の状況。結局パーティが終わる明け方まで眠りにつくことができなかった最悪の一夜だった。

それにしても、騒音にこの国は寛容な気がしてならない。この手のパーティは若者パーティだけど、家族でのパーティでマリアッチの演奏を呼んで、近所中にマリアッチの楽器と声が響き渡っていることもあれば、空気を入れて遊ぶビニールの遊具が駐車場に設置されていると思いきやそれで子どもが夜遅くまできゃっきゃと遊んでいることもある。昼間は昼間で、けたたましいクラクションの音がそこらじゅうで鳴り響き、謎の鐘の音がなったかと思うとアイスクリームを売り歩いている人がいたりする。そんな音にあふれた中、誰ひとり音にびっくりすることも怒ることもなく暮らす人々が、ここにいる。

アラチェラ

アラチェラとは、牛の肉の部位の名前で、「横隔膜」のことらしい。メヒコに着いたその日に、迎えてくれた人たちにわけもわからず連れて行かれたレストランで、

「肉、いっときますか~!!アラチェラいきましょう~!!!」

と、やけに張り切って「アラチェラ」と連呼されたものだから肉そのもののイメージよりもその人のイメージが強くて、なんとなく食べるのを敬遠していた。

近所に、いつもやたらと混んでいる小ぶりなレストランがあって友だちといってみようということになった。メヒコ人の昼食は日本よりもかなり遅く、2時くらいからはじめるのが一般的。いつもそのレストランの前を正午くらいに通ると決まってスタッフたちがまかないを食べているし、3時くらいに通ると行列ができているしでなかなかいいタイミングに恵まれていなかった。今日は、2時前くらいに足を運んでみるとお客さんがまばらにいて、それでいてまだこみすぎていないと言うちょうどいいタイミング。

狭い店内に、所狭しとテーブルが並んでいて、店員の数がやたらと多い。店員の数がやたらと多いのは、メヒコではどこに行っても感じる。アイスクリーム屋で暇そうな店内に、バイトくん5人くらいが集まって雑談をしている風景などをみるにつけ、こんなにたくさん店員いるんだろうか……と疑問に思うことがある。それはさておき、壁にかかってあるメニューをみると、ハンバーガとトルタス(フランスパンっぽい皮の固いパン)がここのメニューらしい。病み上がりのくせに、「アラチェラ」という単語を見た瞬間、なぜか頭の中で、

「肉、いっときますか~!!!!」

のあの言葉が響いた。スープやおかゆなどをしばらく食べていたから、「肉、ついに解禁してもいいじゃないか……!!!」という誘惑に負けて、「病み上がりに肉」を決行する事にした。しばらくしてそれは、パンにトマト、たまねぎ、レタスがはさまれてあって、例のアラチェラがパンからはみ出した様子で運ばれてきた。この見た目だけでもにやにやとしてしまうのに、一口かじってみると、肉の味が口の中いっぱいに広がって、さらに笑みがこぼれた。結構なボリュームで、半分を食べると、もうおなかいっぱいになってしまった。

でもここで泣く泣く残して帰らずにすむのは、「パラジェバール」というサービス。メヒコでは、レストランで食べ残したものは何でももって帰れるのだそう。「パラジェバールお願いします」と言うと、サンドイッチでもスープでもとにかく何でもお持ち帰りの状態にしてくれる。ありがたいことです。

アラチェラを堪能したわけですが、その後起こった下痢が「病み上がりに肉」という暴挙の結果であることは、否めません……。

September 02, 2009

返金

この間スーパーに行った。すると、ケチャップが安くなっていた。メヒコに暮らすのも初めてなら、そもそも1人暮らしが初めてなので、最初は物の値段と言うものが本当にわからなかった。やはり、数をこなすことは大切で、しょっちゅうスーパーに足を運んでいると「これはお得や!!」というのが最近わかってきた。そこで見つけたこのケチャップ。

支払いが済んでレシートを何気に見ていると、値段がどうも違う。しかも「安い」と飛びついてにやにやしながら買ったケチャップの値段が違うのだ。メヒコのスーパーは、リュックサックや手提げ袋を持って入店できないことになっていて、出入り口で預けなければいけない。そこがサービスコーナーのようにもなっているから、そこで値段が違う旨を伝えて、差額を返金してもらおうことにした。

まずは、預けていた荷物をなんなく返してもらって、レシートを見せながら「ネダン、チガウ、ナンデ??」と知りうる限りのスペイン語で言ってみる。すると、買い物カードがあるかどうか聞かれて手渡すと、なにやらピピピッと機械を操作して買い物カードを返された。肝心のケチャップを返してくれるそぶりがないから、「アノ~、ケチャップ??」と催促してみた。何を言っているかは推測だけど、「返品したいのかと思って返品手続きをした。現金じゃなくて、ポイントに換算して返品しておいたから!!」と言っていた。「ケチャップ、カイタイ、ホシイ、ヒツヨウ」と言うと困った顔をされて、お互いにどうしたものか、と言う雰囲気に。安いと言っても普段から30円くらい安いくらいだから、あきらめたらよかったのかもしれないけれど、なんか、これでいいことにしてしまってすごすご帰るのも、何かかっこ悪いなぁ、と思ってジェスチャーやら日本語交じりのスペイン語(「あ~、これ、イル!!ワタシ、これカウ!!」)で交渉していると、偉い人がやってきてパラパラパラパラ~とスペイン語で説明してくれた。「えーっと、イマ、このネダンムリ??チガウヒカラ??」とこうなれば、徹底抗戦でジェスチャーやら顔の表情やらフルに自分の機能を使って、ケチャップを取り返してあわよくば返金してもらうことにした。

メヒコで驚いたのは、英語をしゃべれる人がとても少ないと言うこと。英語をしゃべる人も、スペイン語なまりの英語なので、聞き取るのがめちゃくちゃ難しい。でもここはメヒコ。英語に頼るのは筋違いなので、極力ポンコツスペイン語で勝負することにしている。でも、向こうも私のスペイン語があまりにひどいから、これは共通の言語があった方がお互いが助かるかもと思い、英語をしゃべるかどうか確認して見たけど、二人とも「ノー」とのことだった。こうなれば、頼むぜ、私のジェスチャー!!!(すでに、スペイン語は役立たず。)

「ワタシ、コレ、ホシイ!!ヤスイ!!ダカラ、カウ。デモ、レジ、ネダン、チガウ!!ナンデ~~!!デモ、ホシイ!!」多分、日本語に訳せばこんな感じの片言をもこえた片言にお姉さんも根気強く付き合ってくれて、結局百聞は一見にしかずなので、「ココデス、ココデス!!」と売り場に一緒にみにいってもらった。

一回ポイントに換算して返金すると言う処理をしてしまっていたので、やたらとサインをさせられたり、住所や名前や電話番号を書かされたり、とややこしい手続きをするはめになったけど、三個目のサインを書いたあとにようやくケチャップと差額が手渡された。……おお、あきらめなくてよかった!!!なんか、ものすごく迷惑をかけた気がしたけど、笑顔で対応してくれたあの姉さんたち、優しいなぁ……。まぁ、間違えた値段の返金は、当たり前と言えば当たり前だけれど、この対応が妙にメヒコにしてはばか丁寧で親切だったものでびっくりしてしまったのでした。

ブログ開設

メキシコに来て、気がつけば早5ヶ月が過ぎた。5ヶ月の間に、インフルエンザ騒動があったりで、日本に帰ったりもしたから、「いつまでも着たばっかり感」があったけど、冷静に一番初めにメヒコに上陸してから数えたらそう、早5ヶ月なのです。……そ、そんなあほな!!!!

メヒコに来てから、メヒコのイメージがずいぶんと変わった。と言うよりも、メヒコのことを何も知らんかったなぁ、と言ったほうが正しいかもしれない。

・タコス
・サボテン
・麦わら帽子みたいなのをかぶったおっさん

こんなイメージしかなかった。実際にきてみてわかったことは、

・タコス→アメリカで食べたことあるタコスとはずいぶんと違うと言うこと。
・サボテン→グアダラハラではそんなに見かけない。
・麦わら帽子みたいなのをかぶったおっさん→これは、まれに見る。それよりもメヒコっぽいおっさんと言うか男の人とといえば、ジェル。

こんな風に、日常レベルでの発見は、暮らしてみてならではなのかなぁ、と思うととりあえず気付いたことを書いておこうと、そう思ったわけです。というわけでブログを立ち上げてみました。