February 04, 2011

Day4: Merida

夜もまだ明けないうちから、「コケコッコーーー!!!」と始まった。それに反応して隣の部屋の赤ちゃんが「ビエーーーーー!!!!」と泣き出す始末。時計を見たら、まだ4時半。にぎやかなこと。しかし、起こされたからと言ってこんな時間に起きるわけもなく、無理やり二度寝。

この日は、プラヤデルカルメンから内陸に4時間ほどバスで行ったところにあるユカタン州の州都「Merida(メリダ)」に行くことになっていたので、カリブの海を見納めておこうと、朝ごはんは海辺でパンをもしゃもしゃと食べた。もっとゆっくり眺めたい気もしたが、曇りがちで風が冷たい。というわけで、早々に引き上げて、コーヒーをなみなみとついでくれる喫茶店へ。減ったらすぐにおかわりを注ぎに来てくれるし、なんていい店なんだ。しかも、店内は、ぬくい。

あけみちゃんとダラダラとしゃべりながらバスまでの時間をつぶしていると、謎の番号からの着信。

「もしもし~??」

と出ると、まさみだった。私をカンクンに誘致した張本人である。カンクンの空港に無事に着いたことを知らせてくれる電話だった。まさみのメヒコ滞在日数も限られていると言うことで、時間を有効に使うためにまさみにはもう一仕事がんばってもらわなければならなかった。それは、いきなりメヒコについて、スペイン語もろくすっぽわからないけど、何とか「メリダ」まででてきてもらうこと。とりあえず、ADOというバス会社のカウンタを見つけて「メリダ!!!」と言うのを連呼すればいいから、というアドバイスをして、メリダで会うことになった。

そうこうしているうちに、プラヤデルカルメンを出発する時間に。バスは相変わらず寒すぎる。バスに乗っている間にもう一度まさみから連絡が入り、彼女がメリダに到着する大体の時間がわかった。私たちよりも少し遅くに着くようなので、先に宿を探しておくと言うめども立った。やっぱり、こういうときに携帯電話って便利やなぁ、と感じる。私がメヒコで使っている携帯の機能はしょぼいから、普段の生活の中では、特に必要性を感じなくなっていたのでなんか新鮮。というか、本来携帯電話ってそういう緊急時にあったら便利なんやろう、という発想で開発されたんだろうな。それが、今や日常必需品みたいになってるからえらいもんやな。

高速を外れてメリダの市内に入ると、プラヤデルカルメンにはなかった「私が思うところのメヒコぽい」町並みに変わった。雑雑とした、埃っぽい感じの。それにうきうきしていたのも束の間、バスは右折左折を繰り返す。ええかんげんにしてくれ、と言うくらいにくねくね走行を続けて、あかん、もう、酔うた、ウエエエエエとなる直前にターミナルに到着。

ターミナルを出てから早速宿探し。日も暮れてきていたので、とりあえず目に入る「HOTEL」的な看板を下げているところには全て当たってみることにした。バスターミナルの近くで2軒ほど部屋を見せてもらったけど、なんと言うか、陰気で窓がなくてかび臭い感じがしたので却下。しかも回りも何もないので、やはりセントロセントロの方へ出てみることにした。ソカロに出ると、人がたくさんいてにぎわっていた。地球の歩き方だよりで、まず1軒当たってみたけど、ドミトリーなのに満杯とのこと。他のホステルを紹介してもらって目指すことにしたけど、そこも空いている保証はないので、「HOTEL」の看板に総当りの作戦は続けることにした。何件か断られたけど(あるいは、こちらの予算オーバー)、まだ中心部に近いところにこざっぱりとしたところがあった。また予算オーバーだろうと思いつつも、しらみつぶし作戦なので一応値段は聞いてみることにした。すると、思ったよりも安く、しかも、こっちが変なスペイン語(というか、メヒコ弁)をしゃべるのでフロントのおっちゃんがおもしろがってくれて、調子に乗って値引きの交渉をしてみると、それにも応じてくれた。

荷物を降ろして、再びバスターミナルへ。するとタイミングよろしくちょうどまさみを乗せたバスが到着したころだった。バックパックを背負って、どうやらカメラをビデオモードにして何かを撮影しているらしい小柄なアジア人の女の子が目に入った。あけみちゃんと、「おーーーーい!!!」と思いっきり手をふった。「タフ」が売りのまさみが珍しく見るからに疲れていた。聞くと、「成田→ロサンゼルス→サンフランシスコ→シャーロット??→カンクン→メリダ」という移動だったそう。なんと言う過酷スケジュール。それだけでもすごいのに、ロサンゼルスで妙に乗り継ぎ時間が永かったのをいいことに、調子に乗って町に繰り出したら、帰りのバスが全然来なくてあわや飛行機に間に合わなくなるかも、と言うミニ冒険を既にしていたようで、「荷物持ったげよか??」の申し出に、さすがのまさみも「頼むわ」と言ってきたので、相当疲れていたんだと思う。

とにかく、無事に全員集合できてよかった。ホテルに荷物を降ろして、ご飯を食べに行くことに。その辺をうろうろ歩いたら観光客だとは思うけど、やたら人の並んでいるレストランがあった。ユカタン料理とか書いてあるし、行列ができるくらいだからおいしいんだろうと勝手に決め込んでそこで食べることにした。店の中で民族衣装を着たおばちゃんがトルティージャを手作りしていた。しかも、そのトルティージャの種を、手で器用に丸くのばしていた。

どれを頼んでいいのやら見当がつかなかったので、適当に頼んでみた。七面鳥や魚を使ったものが多かった。店内を見渡すと、どぎつい緑色の飲み物をほとんどの人が飲んでいた。とてもおいしそうには見えへんな、と無難にビールを頼んで乾杯。おばちゃんの手作りのあつあつトルティージャはやはりうまく、何回も調子に乗っておかわりをした。トルティージャが食べ放題のこのシステム、本当、いいなぁ。

食べ終わって少し街をぶらりとした。オアハカのセントロを思い出した。小さくて石畳で、ソカロのベンチでみんなが夜をダラダラ過ごす様子が似ているなと思ったのだ。

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