February 19, 2011

メヒコ人ぽさ

先日出かけたときに立て続けに「メヒコ人らしい」人に出会った。メヒコに来る前の「メヒコ人らしい」人のイメージと言うのは、「ひげをたくわえて、帽子をかぶって、ポンチョでも着ているような」という典型的なあれなのだが、メヒコに暮らすうちに私が感じる「メヒコ人らしい」人のイメージもずいぶんと変わってきた。もちろん、ひげをたくわえて帽子をかぶった人はたくさんいるし、彼らはメヒコ人らしい。しかし、あくまで視覚的な「メヒコ人らしさ」である。

まず、Factura(領収書)を取りにプラサに行った。その2日前に買い物をして、「領収書をください」というと、最初は「できない」といわれていたのだが(この時点で既に、メヒコらしい)、ファクトゥーラを出してもらうときに必要なカードを見せると、「あ~、今日はできないけど、明日できるから、できたら電話するわ~」と言われたので、電話番号を教えて帰った。しかし、翌日になっても電話が来ないので、さらに次の日に直接店に出向いて状況を確認することにしたのだ。店に行くと、初めに買い物したときとは違うおばちゃんがいて、

「あのう~、ファクトゥーラを……」

というと、

「ああ!!!!あんたがファクトゥーラほしい子ね!!」

と話は通っている模様。そして、おもむろにおばちゃんが出してきたのは、白紙のファクトゥーラ!!!そう、まだ書いていないのである。私が来てから書き始めて、5分くらいで書いてくれた。5分で作れるくせに、なんで今まで放置してたんや……。というか、おそらく、直接電話で確かめるなり店に出向くなりしなかった場合は、なかったことにされていたかもしれない。やはり、口約束だけではだめだ。出来上がっておばちゃんにお礼を言いながら、アエロメヒコがこのプラサにあるのかどうかたずねた。あるとのことなので、指差された方向に歩いていくと、無い。

なかったので、その辺にいた違う店の店員に聞くと、

「ああ、アエロメヒコね。あるわよ。同じフロアの少し向こうに行ったところに、アエロメヒコあるから。エレベータ下ったところには、メヒカーナがあるわよ。」

とのことだった。「同じフロアの少しいったところ」と言うのは、私がさっき歩いてきた方向で、少し前に倒産した「メヒカーナ」の看板がかかった空のオフィスがあった。それを覚えていたので、

「そっちって、メヒカーナでしょ??」

と確認すると、

「違うわよ~。それ、アエロメヒコよ~。まぁ、下のほう確認したければ行ったらいいけどさ、あんた、そっちはメヒカーナよ」

とものすごい自信の返答。「ありがとう!!」とにこやかにお礼を言って向かうは、下のほう。……ほら、こっちアエロメヒコやんか!!まったく、あの自信はどこからくるんだか。

アエロメヒコのオフィスに入ったら入ったで、

「A sus ordenes?(御用は何でしょうか??)」

と聞いてくれたので、

「あのですね~、マイレージの件で質問があるんですけどね~。」

と用件を切り出した。切り出したが「マイレージの件」とわかった途端、

「あ、マイレージの件ね!それね、ここのオフィスじゃ無理だから、ここの電話にかけなさい。」

と電話番号を書いた紙を渡された。以前、違うアエロメヒコのオフィスで、会員番号を行ったらどれだけマイレージがたまっているだとか、特典旅行でどこそこへいけるとか、そう言う情報を教えてもらったことがあるので、「絶対にできる」はずなのに……。「ここでそれ言われても、調べられないし、わからないのよ。電話しなさい、電話。」と電話をごり押ししてくる。う~~~~ん……。面倒な仕事は、見事に振り分ける。そして、「ここじゃない」の一点張り。メヒコっぽいなぁ。さらにメヒコっぽさを体感するために、食い下がって「いやいや、前違うところで調べてもらうことできたよ。」とかナントカ言えば、さっきは「できねぇ」といっていたのが「じゃあ、番号言ってみなさい」みたいなことになって、調べてもらえる、ええ!!ほんなら、何でさっきできひんとか嘘ついたね~ん、という展開になることも予想された。しかし、そこまで粘るのが面倒なのと時間がないのでやめにして、「ありがとう!!」とにこやかにお礼を言って、オフィスを後にした。

それから、スーパーに買い物に行った。オススメ商品をなんたらかんたら、とすすめられたけどいらないので「No gracias」と言うと、

「ああ、意味がわからなかったのね」

と言われた。ちょっと悔しかったので、

「わかったけど、その商品はいらない」

と言うと、

「なんだ、スペイン語ちょっとはわかるんじゃない!どこ出身??」

と、初めて会う人と交わす会話パターンに突入した。そして、「日本だ」とかナントカ答えていると、「すげぇ~!!」と日本を褒められて、「あ、どうもどうも」と謙遜。「メヒコは好きなの??」「はい、めちゃくちゃ好きですよ」「ほんとうに!!」「はい。めちゃくちゃオモロイ国です。人は優しいし。」「じゃあ、メヒコの男の人についてどう思う??」「ええと、まあまあです。」「まあまあってあんた!!!それはどういうことよ」「う~ん、なんちゅうか、あの、ジェルがですねぇ、私は好きではないのですよ。」「(爆笑)!!!わかる!!!私も実を言うと、あのジェル頭嫌いなのよ!!」「ですよねぇ。あれ、つけすぎですよねぇ??」「そうよう。つけすぎなのよ!!日本にはジェル無いの??」「つけてる人は、ほとんどいないですね~」「私はジェルじゃなくて、ワックス使ってる人が好きよ」「あ、ワックスの方がいいですよね~」「そうよね~!!」「じゃあ」。

おしゃべり好きだなぁ。メヒコ人。

ところで、伝わっただろうか。私が今感じる「メヒコ人らしい」というポイント。

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