August 29, 2011

ラッキー

最近、お気に入りの時計のバンドがちぎれたり、大好きなブレスレットをどこかに落としてしまったりなんか不運だなぁ、と思うことが立て続けに起こっていたりするものの、mixiで、「ある場所が自分にとって特別で大好きなのは、そこに友だちやら大切な人がいるからなんやなぁ」とつぶやいたとおり、全体的には「私はラッキーな奴だなぁ」、としみじみと感じている。

今住んでいる街のこともすごく好きだ。前住んでいた町もすごく好きだ。メヒコ以外にも、私の家がある日本の街も好きだ。行ったことがないけれど、ドイツのドレスデンも、イギリスのオックスフォードも好きだろう。理由は、そこには友だちや家族がいるからだ。

私は、なんかいつも怪しいので、「こいつ、大丈夫か?!」と思われやすいのだと思う。基本的ににやにやしながら街を歩いている。おそらく外国において「わたしはあなたの敵ではないですよ」とアピールせなあかん、と言う気持ちがそうさせるのだろう。それから、単に、街を歩くのがおもしろいので自然に顔がにやけてしまうと言うのもある。そのおかげかなんでか分からないけど、ベンチで座っていると話しかけられたり、知り合いになった人たちからよくかまってもらうことが多い。

土曜日、カンフーの朝稽古に行こうと思っていた。私がカンフーを習うきっかけになった、「amiguito(私の小さな友だち)」がこの8月から中学生になり、夕方の稽古に来ることができなくなってしまったのだ。このままでは、私がこの町に滞在している間にあえなくなってしまう。でも土曜日の朝稽古には続けて通うみたいだったので、私も行くことにしたのだ。待ち合わせ時間に遅れてしまったり、猛烈に胃が痛くてそれ以上歩けなかったので、稽古に行くことができなかった。待たせたり、約束を破ったりして悪かったなぁと思っていたのだが、お昼ごろにメールが来て、「タマーレスを食べにうちにおいで!」とインビテーションを送ってくれた。夕方、待ち合わせて家に行くと、お母さんがつくったタマーレスを振舞ってくれた。近い関係になると、本当に家族のように扱ってくれるのがメヒコの人たちである。Amiguitoのお母さんも私の今後の予定や何やらを親身に聞いてくれて、「この街に帰ったら連絡するのよ」とまで言って、タマーレスとアトーレをお土産に持たせてくれた。

日曜日の朝、だらだらと寝ていると、電話がなった。カンフーの先生からであった。出ると、「今、お前の家の近くまで来ているけど、番地は何番だ?!」とのこと。実は、今住んでいる家の番地を知らないので、「ええっ?!」と思いながら、azotea(屋上)に出てみると、遠くにカンフーの先生とそのパートナーがほろほろ道を歩いているではないか!!道に飛び出ると、昨日朝稽古に行くといっていたのに来なかったから(体調が悪いと言う旨メールを送ったのもあるが)心配して訪ねてきてくれたらしい。そして、昼ごはんでも一緒に、と誘いに来てくれたのだった。カンフー教室の中で、貧相なスペイン語なので理解力が群を抜いて悪く、いつも「眠いです」とか「昼寝をして遅れそうになりました」とか「おしりが筋肉痛です」とか言っているので、まったくこの日本の娘は……!!!と思われているので、何かと気にかけてくれる。でもまさか、家まで訪ねてくれるとは思ってもみなかったのでびっくりしてしまった。そして、ありがたいなぁ、と思った。

そういう人ができると、本当にその街自体が自分にとって特別でかけがえのないものになる。離れていても、私のことを心配してくれたり気にかけてくれている人たちもいる。こんなにも自由でどうしようもない私のことを、本当温かく見守ってくれる人たちがいる。そういう人たちに支えられて私はいるんだなと思う。

壊れた時計は直せばまた使えるし、なくなってしまったブレスレットはまた気に入ったものを見つけたときに買えばいい。でも、私を精神的に支えてくれる大切な人たちに出会うのは、そういうわけにはいかない。私って、ラッキーだな、と思う所以はここにあるのである。この街で過ごす時間が残り少ないからか、エモーショナルな日記になってしまった。このブログをみているのは友だちばかりなので、この際告白しておくけれど、ありがとう!!!!Un beso y un abrazo!!!!


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