April 04, 2010

ゴーストタウン

今週は、セマナサンタだ。セマナサンタは、キリスト教の行事らしく何をするのか詳しいことはわからないけど、このセマナサンタだけはこぞって店が休みになるというのが私の去年からの認識である。アメリカではイースターというのがこのセマナサンタに当たると思われる。イースターバニーとかエッグハントとかのアレである。しかしカトリック大国のメヒコでは、さらに宗教色が強い行事と感じる。「セマナ」とは「週」と言う意味なので、1週間が丸々聖なる週と言うことになる。各曜日にそれぞれ意味があるらしい。

とはいえ、この期間はまとまった休みになので、メヒコ人たちはみんなバカシオネス(バケーション)で出かけてしまうので、月曜日から街は妙にひっそりとした感じだった。支払いに行っても店は休みだし、銀行もATMしか開いていない。

木曜日に勉強しようとスタバに行くと、がらがらだった。いつものおちょけた店員Luisくんも暇と言うこともあり、おちょけっぷりがいつにもまして絶好調。そして、「Empanada(エンパナーダ)は食べたか??」と聞かれた。さも当然のように聞かれたけど、私にしてみれば「は?!エンパナーダ?!そもそもそれはなんなのだ?!」という状態。Luisくんによれば、「エンパナーダは、セマナサンタの木曜日に食べるもの」なんだとか。スタバの向かいが教会で、その前の屋台で売っていると教えてもらい、早速買いに行ってみることに。

エンパナーダとは、グラニュー糖のまぶされた三角のパイ生地の中に具が入っていると言うもの。具の中身は、ミルクのペーストだったり、りんご、パイナップル、カモテ(さつまいものような芋)、ツナなどである。まず、ミルクとりんごを買って戻ると、「カモテ買ってないのか!!!」と言われた。そんなこといわれても、カモテが何か分からないから選ぶはずもなく……。言葉での説明に限界を感じたらしく、すると、隣で話を聞いていたもう一人の店員がパソコンを持ってきてgoogleで画像を出してくれた。「ああ、さつまいもやんか!!!」とカモテが何かわかったところで、もう一度エンパナーダの屋台へ走った。パン屋さんでエンパナーダは普段からよく見かけるのだけれど、元々はセマナサンタの木曜日に食べるものだったらしい。ちなみに、初めて食べてみたけどおいしかった。やはり、この国で「パイ生地」のものにはずれはない。Luisくんおすすめの「カモテ」は、日本の食べ物を使って形容するなら「甘くしたほし芋」といったところで、おいしかった。

金曜日になると、近所の静けさはさらに深まった。友だちに、「レンジで茶碗蒸しが作れる」という情報をもらい、クックパッドで調べているとそれにはアルミホイルがいるみたいなので、買いに出かけるために夕方に始めて外に出てみた。すると、しーん、という音が聞こえてきそうなくらい静まり返っていた。道を行く車の数も異常なまでに少なく、まるでゴーストタウンである。店も大型店を覗いては軒並みシャッターが下りて休みのようだった。そんな中、アルミホイルを買いに出かけた百均のような店は、妙に人が多くて、なんだか俗っぽいなぁ、と思った。

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