October 22, 2009

Sitio y concierto

ある日、南アフリカ人の友だちから「メキシコにMONOという日本のバンドが来る。めっちゃいいから、見に行くべきだ。……日本人として彼らをサポートすべきだ」と言うメールが来た。その数日後、今度はイギリス人の友だちから「メキシコにMONOがくる。めっちゃおすすめ。場所は……。」というメールが来た。日本人ではない友だちから、日本人バンドのメキシコツアーの情報をほぼ同時期にもらったので、なんだか行かないといけないような気になってしまい、10月20日という日にちがずっと私の頭の中で点滅していた。

そして、10月20日を迎え、のこのこと出かけていった。

メヒコに来て3回目のライヴ参戦である。メヒコに来て、と言うより、ここ2ヶ月間で3回目のライヴ参戦、といった方がいいかもしれない。1回目はMEW、2回目はMONOのたった2日前にTHE HORRORSというイギリスのバンドに行ってきたばかりなのだ。3回目なので、大体ライヴの雰囲気はわかってきた。開場して、しばらくするとオープニングアクトがある。そして、開場してから1時間半だか2時間位してようやっとメインのバンドが出てくるという流れだ。

シティオ(タクシー)を捕まえて、会場へ向かう。3回目ともなれば、この辺は手馴れたもので、スペイン語がしゃべれる友だちに値段交渉などをしてもらう。昨日乗ったシティオは、今まで乗ったシティオで一番新しそうな車体だった。運転手の好みに改造されていて、「どこに行くんだ?」と聞かれたので、「ライヴです。」と答えると食いついてきて、「どんな音楽が好きなんだ?」と聞かれたので「ロックです。」というと、BGMをNIRVANAに変えてくれた。やたら音がいいと思ったら、いいスピーカーを積んでいた。爆音NIRVANAでライヴ会場についた。

前回2回は同じ会場だったのだが、今回は間逆の方向で普段も行ったことがないエリアだったので、シティオが最後に曲がったとおりの薄暗さに少々の不安を抱えつつ……。到着すると、すでにたくさんのお客さんが列を成していた。1回目はライヴの前日、2回目はライヴの前々日にチケットを買ったが、今回はついにチケットすらかわずに、とりあえず行くか!!と完全に勢いだけできたが、バーとライヴハウスが一緒になったようなその小屋にはあっさりと入ることができた。

中に入ると、友だちと思わず、おお~~~、と歓声を上げてしまった。天井から赤い牛のオブジェがぶら下がっていたり、謎のマネキンがいたり、えがいろいろかけてあったり、スーパーのショッピングカートを改造したイスが置いてあったり、さらば日常!!のワンダー空間が広がっていたのだ。ライヴのステージは思っていたよりもずっと小さくて、大人の背丈よりも高いところにステージがあった。

2階もあって、そこからステージが見下ろせるようになっていた。行くにはドリンクを買わないとだめらしく、ビールを注文して上に上がった。ソファーやら、いろいろなイスが置いてあって、ステージがすぐ下に見下ろせる。

すきっ腹にビールがさらにまったりとした気分にさせてくれる。サウンドチェックのおじさんたちが出てきたかと思いきや、サウンドチェックにしては本気で演奏しすぎている。……彼らこそが前座のバンドだった。MONOはインストゥルメンタルと聞いていたけど、前座のバンドもそうだった。ギター、ベース、ドラムの3ピースバンドで、ギターの人がめちゃくちゃ気持ちよさそうに弾いていたのが印象的だった。演奏するだけして、あとは自分たちでさっさと片付けてコンパクトに帰って行ったのもなんだかよかった。

MONOが出てくるまでステージの後ろの白い布に日本の景色がスライドショウで流れた。紅葉とか、厳島神社の大鳥居とか、枯山水の庭とかの写真を見ると、日本いいなーーーー!!!日本ちょっと行きたいなーー!と思った。

だんだんとフロアが人で埋め尽くされて、いよいよMONOがでてきた。メキシコと言う国で、MONOという日本のバンドの知名度がこんなにあるんだというのを目で見るとびっくりしてしまった。セッティングも自分たちでして、またすっとはけて行って、そしてまた出てきて、演奏が始まった。はじめの音を聴いた瞬間ドキッとしてしまった。うまくはいえないけど、なんだか音が3Dのように感じられた。奥行きを感じたと言うか、立体に見えたというか……。それを感じた瞬間、上から見るなんてありえない!!!という気持ちでいっぱいになって、後ろでもいいからフロアで体感したくなった。上から見るのも、ステージ全体が見られるし普段見えない角度から見えるというのはおもしろかったけど、やっぱりフロアがいい。音を体全体で感じることができて、本当に心地のよい空間だった。

ライヴが終わると、もう午前1時で、とりあえず大きな通りまで出てまたシティオを拾うことにした。普段はあんなに交通量の多いメキシコだが、真夜中ともなると車もまばらでシャドウを普通に歩けてしまうほどだ。24時間営業のコンビニoxox(オクソ)の前で待っていたけど、ライバルが多い。……というわけで、反対車線のバス停で待ってみるも、一向にこない。

同じようにタクシーっぱぐれた人がこちらにやってきて話してみると、違う州からMONOのためにやってきたという。す、すごい。同じライヴを楽しんだ同士として、タクシーに見放された同士として、妙に親近感がわいて「いやぁ~、タクシー来ないねぇ~」と午前1時半の妙な結束間。さすがカバジェロ(紳士)の国と言うだけあって、彼らは「次来たタクシーは君たちが乗っていいからね!」と言ってくれ、心強い。

ようやく1台やってきたと思ったら、青年がもう一人やってきて「ど、どこまでかえるの?!」と聞いてきて、私たちの住んでいる地区の名前を言ったら、「僕もその近くに住んでいるので、一緒に乗ってもいい??」といってきた。なぬ?!適当なこといってるんじゃないだろうな?!と思いつつ、勢いに押されてとりあえず相乗りすることに。話してみると、彼は、本屋で働いているらしく日本の本も読んだことがあるらしい。よしもとばななさんが好きだと聞いてびっくりした。いやぁ、君、いいやつじゃないか!!とすっかり彼を怪しむ気持ちは薄れた。やっぱり、自分の国の文化が尊重されているのを感じると、素直にとてもうれしい気持ちになる。

そういえば、この帰りのシティオのおじさんも、「BGMはこれでいいか??」と曲を流してくれた。なんだか、行きも帰りも音楽の好きな運転手にうまいこと当たったもんだ。

3 comments:

  1. Very cool! I'm glad you went to the concert and had a good time. Stephen will be so happy that you got to see them! People in Mexico seem like such いい人ね。

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  2. OHHHH!!! Famous Japanese musician!! なのに知らんんわ~。でも、MONO sounds coolやな。

    音楽ちょっと聴いてみたくなりました!!

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  3. >>Janet
    Yeah!!
    I was kind of thinking どうしようかな~ as it was on weekday, but I'm so glad that I decided to go!
    I hope they'll have another tour in SA! Stephen should watch them, too!
    Yep, Mexican people are mostly very nice. Especially mans are so gentle;-)

    >>Masami
    Non,non. Famousじゃないと思うで~。
    StephenとMarkが似たような音楽のジャンル好きで二人とも音楽に詳しいから、教えてくれたんやと思う!
    ちなみに、会場で見た日本人は0人です。はは。
    MONO、機会があったらチェックしてみて♪
    http://www.youtube.com/watch?v=8bAUK-aoqt8

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