February 15, 2012

Coca Cola


コカコーラの消費量世界一は、アメリカではなくて実はメヒコである。初めて聞いたときは驚いたが、メヒコにいると「ああ、そうやろうな」と納得である。とにかく、そこらじゅうでコカコーラを見かける。売られているのも、みんながコカコーラを飲んでいる姿も。

日本では、食事の時にはお茶を飲む。外食をしても、お冷が出てくる。しかも、無料で。しかし、海外では飲み物がただで出てこない国もある。メヒコもその国のひとつである。レストランや屋台に食べに行くとまず、"Que vas a tomar?"というように、「何を飲みますか??」と聞かれる。メニューを見ると、水もある。しかし、普通の水が頼まれるのはまれな気がする。水にも種類があって、Agua Frescaという味つき水(果汁が入っている)と、Agua Natralといういわゆる水である。水をあらわすアグアという単語も、単体で使うと味つき水の方を思い浮かべてしまう。それら水とさほど変わらない値段で炭酸飲料が載っている。

・コーラ(普通、ライト、ゼロ、など各種)
・フレスカ(コカコーラ社から出ているグレープフルーツの炭酸ジュース)
・ファンタオレンジ
・リフト(りんごの炭酸ジュース)
・スプライト

コカコーラ社の製品を置いているところでは、こういう組み合わせが多い。コカコーラ社ではないところは、

・ペプシ
・名前を忘れたけど、Sからはじまる名前のジュース(グレープフルーツの炭酸ジュース)
・ミリンダ(オレンジの炭酸ジュース)
・マンサニータ(りんごの炭酸ジュース)
・7UP
・名前は忘れたけど、ぶどうのジュース

という感じである。大体ラインアップは一緒である。さらに、炭酸飲料とさほど変わらない値段でビールが売られているので、ビールを思わず頼んでしまうこともしばしばである。

日本でも、メニューに炭酸飲料が載っているけど、メヒコほどみんなこぞってそれらを注文している人は見かけない気がする。(まぁ、ファミレスに行けばドリンクバーという夢のような長居システムがあるのだが。)その理由だが、私が推測するに日本食に炭酸飲料があわないからである。うどんとコーラを一緒に、というランチ、魅力的ではない。ご飯と炭酸飲料もやはりしっくりこない。そこはやはり、お茶か水をお供にしたい、というのが人情である。

ところが、である。メヒコ料理は炭酸飲料と抜群に相性がいい。思いつくメヒコ料理をあげてみると、タコス、エンチラーダス、トルタス、チレコンレジェーノ、ソペ、ソパ……。全て、あう。どれも香辛料やとうもろこしが使われており、食事としては重い。味にパンチがきいているのである。それらをおかずにしながらトルティージャをちぎったり丸めたりしながら食べすすめていくのだが、水分無しでは結構きつい食事である。これらのものを食べようと思ったら、やはり炭酸水が一番あうのである。殊に、タコスを食べる時は断固炭酸飲料である。ただの水でタコスを食べるなんて、そんなあほな!!!と日本人の私ですら思ってしまう。私の知り合いの人には「タコスには、コーラじゃないとだめ」と言い切る人さえいるくらいだ。洗脳されているのかなんなのか、事実、タコスは他の炭酸飲料よりもコーラが合うような気がする。さらに、メヒコの気候だが、高原地帯の乾燥したエリアでさえ日中太陽の下を歩いていると、かなり水分が奪われる。

そんなわけで、メヒコの人々は老若男女みなコーラを飲みまくっている。300ミリリットルくらいのちいさなボトルから3リットルくらいのボトルまで、ビンからペットボトルまで、シーンとニーズに合わせて買い分けられるという、コーラ生活におけるインフラは進んでいるのだ。(ちなみに、ビンのコーラが一番安い。)そのおかげで、コカコーラの消費量は世界でナンバーワン。おまけに、メヒコはいまや世界で一番肥満が多い国になってしまったそうだ。300ミリリットルのミニミニペットボトルは、健康を気遣って近年売り出された商品とのことだが、気遣うならもう飲まなければいいじゃないか、と思ってしまうが、そこは譲れないらしい。

友だちの家に遊びに行ったときに、その子のお父さんが友だちと「この地方のコーラが一番うまい」と話していたので、 どういうことかと詳しく聞いてみると、メヒコ国内でも微妙にコーラの味が違うんだそうだ。確かに、ビンのコーラを飲んだときと、ペットボトルや缶のコーラを飲んだときに味が違うなとは感じていた。ビンのコーラの方が、微妙に炭酸が抜けているような感じがしていたのだ。しかし、そうではなく、コーラの味自体が地方でことなっているんだそうだ。それというのも、各地に工場があるので、その地方ごとに使われている水が違うので、コーラの出来上がりにも影響するらしい。「じゃあ、ちなみにどの地方のコーラが一番好きなんですか??」と尋ねてみると、「そりゃあ、今飲んでるやつ!!」といわれた。なぜかというと、単に飲みなれているから一番美味しく感じるんだそうだ。

コカコーラに関して情熱的だなぁ、とはメヒコにきてから常々感じていたものの、チアパスの旅でシナカンタンを訪れた時に見た看板にはさすがに度肝を抜いた。コレクティーボから見たので写真を撮り逃してしまったけれど、シナカンタンの民族衣装を着た女の人がコカコーラを持って、美味しそうに飲んでいるというもので、その横に、"Bienvenido a Zinacantan(ようこそシナカンタン村へ!!)"と書かれてあった。街をうろついている時に見つけてとったのが、↑の写真である。こんな小さな村にもコカコーラ文化は根付いているとは。そしてまた、メヒコの人ったら、コカコーラをほんとうにうまそうに飲むんだわ。


この文章を書いているうちにコカコーラが飲みたくなるかと思ったけど、雨が降り続く寒い日本の冬に、「コーラ飲みたーーーい!!」とは、ならないもんだな。やっぱりね。

余談だが、コカコーラ社から出ているFrescaというグレープフルーツの炭酸のジュースがめちゃくちゃうまい。単に私がグレープフルーツ好きだからすきというのもあるが、なぜあんな美味しいジュースを日本で発売していないのか、謎だ。売ってほしいーー!!!


3 comments:

  1. >>Joshua
    Muchas gracias por tu comentario!!
    Okay!! Me voy a escribir en español tambien!! So please leave the comment;-)jejeje!!

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