February 02, 2012

NoとNo

先日、めちゃくちゃ久しぶりに英語を使うことがあった。日本語以外の言語は、使っていないとすぐに忘れてしまうので、使うチャンスがあるところでは使うようにはしている。メールのやり取りやFacebookが主である。しかし、しゃべる英語を最近は全然使っていなかった。まぁ、しどろもどろになるのはわかっていたけれど、それ以上に自分でも驚いたことがもう1つ。

なぜかスペイン語がしゃしゃり出てくるのである。スペイン語をしゃべろうとしても片言のくせにである。不思議な現象だ。

とくに、相槌が完全に英語ではなくメヒコ弁なのだ。

"Sí??"(そう?)
"Sisisisisisisi!!!"(そうそうそうそう!!!)
"En serio??"(まじで??)
"Chido!!"(すげぇ!!)

友だちも、若干困っていた。そのたびに「ワカリマセン」と片言の日本語で言われた。所詮、英語もスペイン語も私にとっては第2言語・第3言語。語源が違う二つの言語といっても、我々日本人にとって見れば両方ともアルファベットの言語なのだ。頭がこんがらがるのも無理はない。しかし、である。いいえ、という意味の「No」については、英語もスペイン語も「No」である。この、どちらの言語も同じ単語を使う言葉に私は一番動揺してしまった。……それを使った自分自身にである。

英語で"No"という時は、「ノー」とか強く言っても「ノーーー!! 」という感じである。(矢印であらわすと、→→→!!!という感じ)ところが、スペイン語で"No"という時は、「ノオオオオオオォオウ??」という不思議な抑揚がついている。(矢印であらわすと↑↓↑↓↑!!!!という感じ。)短く言う時も、「ノォ~」(↑)という感じである。言葉ではうまく伝えにくいのだが、これがしゃべっていると、あまりに無意識で、でも、あまりに違いすぎて、言ってしまった後にこれが結構恥ずかしいんである。日本語に比べると、英語の方がはるかに抑揚のある言語だけど、スペイン語はどうやらはるかに上を行くらしい。

メヒコにて、その「ノオオオオオウ」は多用していた。言語能力がつたないがゆえの気持ちが前に出ていたのもあるし、メヒコ人もそんな感じだったから特に気にしたこともなかった。いやぁ、環境って、いやぁ、慣れって、恐ろしいな。その場所を離れてはじめて気づくことがあるもんだ。

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