November 13, 2010

新語・流行語大賞

という記事を読んで驚いた(こちら)。1位から60位まで載っていたのだが、2位で既に分からなかったからである。インターネットがあって、日本のニュースも毎日チェックできるし、割りにチェックしている方だと思っていたのに、2位のクロスカップリングと、3位の無縁社会という言葉をみても何のことを言っているのかさっぱりだった。もちろん、日本語なので、その言葉の意味を想像することはできる。でも、なぜ「クロスカップリング」と言う言葉が流行したのか、とか何が何と「無縁」な「社会」なのかと言うところが分からない。

そのことは、ショックだったと言うよりもむしろ、日本語の流動的な面や、言葉はその社会を反映した生き物なんだというのを見せ付けられたな、と言う感じがする。たった1年半日本から離れただけで、このありさまである。言語は日々使われるものなので、変わっていったり流行の言葉ができたりするのは分かる。でも、その流れは文字だけでは伝わってこないんだと言うことが分かった。やはり、その社会で暮らし、肌で感じてはじめてその言葉を使いこなせるんだろう。流行の言葉も分からないとは恥ずかしいやつめ、と言われても別に恥ずかしくはないけど、置いてきぼりを食らったような感じは、確かに、する。いわゆる「浦島太郎」状態である。

そんな太郎さんな状況をものともしないで、未だに「ゲッツ!!」とか言っている人がいる。お父さんの仕事の都合でメヒコに暮らしている私の生徒である。日本に帰るといっても年に数えるほどなので、日本で暮らすと言う環境から離脱してしまっている。だから流行の言葉をアップデートすることができていないのだ。その「ゲッツ」やらの一世を風びしたギャグを聞いて、

「あんた、それ、古いで。」

と、ツッコミを入れている私だけれど、「じゃあ、最新のギャグを言ってください」といわれると、むむむ、となってしまう。ちなみに私が知っていて覚えている一番最近のギャグは、狩野英孝の「スタッフ~!」と言うやつである。ブラマヨの小杉が結婚したらしい、と言うニュースは知っていても、彼の「ヒーハー」と言うギャグがどのタイミングで使われて、なぜそれがおもしろいのかはわからないんである。

「ゲッツ」などは、死語として定着しているので、ある意味流行と言うレベルから脱した新スタンダードの域まで来ているのかもしれない。移り変わりの激しい日本語において、それはもしかしてものすごいことなんじゃないか……、と思ったりしつつ、言語のおもしろさと難しさをかみ締めているのである。がりごり。

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