July 06, 2011

動詞

中学校や高校のときは、英語の「文法」のクラスはあまり好きではなかった。理由は簡単。おもしろくないからである。しかし、今は文法を知るのは好きである。理由は、おもしろいからである。あと、文法を知ることが言語の習得には欠かせないと言うことを肌身を持って感じるからである。しかし、母国語を話すときは皮肉なことに、外国人が必死こいて勉強するその「文法」のことは気にせずにはなしているもんである。「品詞」と言われても「なんのこっちゃ」てなもんだ。

ちなみに、日本語の動詞は-uの音で終わる。食べる・飲む・走る、などローマ字で書くと全ての動詞は「u」で終わる。(taberU, nomU, hashirU)それゆえに、いろいろなことを動詞化することができる。例えば、「メモを取る」ことを「メモる」だの、「グーグルで検索する」ことを「ググる」といった具合にである。この点で日本語はかなりフレキシブルな言語で、言葉遊びがたくさんできる言葉だと思う。事実、外来語をたくさん取り入れて日本語化しているものも多い。しかし、悲しいかな発音まで日本語化してしまうので、取り入れたもとの言語を話す国でその単語を連呼しても通じない。「テレビ」なんて思いっきり外国語なのに、「テレビ!!テレビ!!」と英語圏で言っても、しかも、明瞭に発音すればするほど通じないんである。悲しい。日本語に取り入れるときにもとの発音のまま取り入れてくれればよかったのにぃ~~、と思っても、「ティーヴィー」なんて子音まみれでは日本語にはなじまない。だから「tErEbI」になってしまったのだろう。日本語のさらに悲しいところは、外国語に取り入れられた日本語も外国語化されてしまい本家本元の発音(日本語)が通じないのである。例えば「空手」。もはや世界の共通言語である。それなのに「カラテ」と明瞭に発音すると「??」と言う顔をされたりする。そして百歩譲って「カラティ」と言い直してやっと、「ああ~、Karateのことね!!」となんだか妙に発音のいい感じで言いなおされたりするんである。むっきゃ~~!!!その他、サケ(サキ)、ポケモン(ポキモン)など。メヒコでは、スシがスチと発音されている。まぁ、世界に出ると日本語なんてそんなもんですよね、とやけっぱちにもなるけれど、日本語を自由に操れるのはやはり日本人の特権で、その言葉のあやが私は好きだ。

さて、日本語のおもしろいところを語ったところで、本題。日本語は「u」で終わらせれば動詞化できるといったけれど、スペイン語の動詞は、arかerかirで終わることになっている。そして、日本語のようにいろいろな言葉を動詞化した言葉があることに最近気がついてきた。

例えば、"checar"。これは、元々はスペイン語ではないそうだ。"to check"という英語からきている単語で、以前は辞書にも載っていなかったそうだ。意味はそのまま、「確認する」である。"revisar"という単語が元々は使われていたのだが、"to check"が"checar"となり浸透して、今や立派なスペイン語として地位を確立している。(日本語でも「チェックする」は立派な動詞の一つになりつつある。)この他に使い道のない狭義の意味しか持たない単語は、最近の特徴なのかと思いきや、今日同居人に教えてもらった"tapar"と言う単語。"tapa"は"ふた"のことである。それに動詞の語尾である"ar"をつけて"tapar"。意味は、「ふたをする」である。その反対に「ふたを開ける」は、反対の意味を作る接頭詞"des"をつけて"destapar"になる。そんな狭義の意味の単語があるなんて!!!!!「そのとき」しか使えないという、このアンフレキシブルさ。いいですね~~。ぜひともそれらの単語を使いこなしたいものだ。しかしその反面、それだけたくさんの単語が存在するということでもある。

スペイン語マスターへの道のりは長い……。

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