November 26, 2009

ヘドロ

最近、洗面台の水の流れがよくなかった。配管とシンクをつなぐモノはプラスティックでできていて、それは恐ろしいほどに汚い。なので、爪楊枝やらめんぼうやら布やらで、その汚れと言うか、にちゃにちゃした部分をとってみた。すると、そのにちゃにちゃした部分が要だったのか、ある日水漏れしだした。えらいこっちゃ、と思い、補修剤で修理を試みた。DIYである。そんないかにもつくりの甘そうな洗面台である。流れが悪くなるのもなんとなく想定の範囲内の出来事だと言える。

流れの悪さは、顔を洗っているだけでシンクの上から水が溢れそうになるくらい詰まり、結構重症である。もしかしたら、補修剤が管の中にも入り込んで、水の通り道を狭めてしまっているのかもしれない。とりあえずわからないなりにも、洗面台の下に座り込んで、その「プラスティック」のモノを触ってみた。相変わらず汚い。がしかし、上下左右に動かしているうちに水漏れがひどくなり、幸いにもそれがきっかけで、プラスティックのものをパーツごとに離すことに成功した。

……中から出てきたのはヘドロである。もちろん泥なんかではないことはわかっている。しかし、こんなものはどぶ川だ。こんなものが詰まっていたのか。そりゃ流れも悪くなるはずだ。予想以上のハードコアな代物が出てきたけど、途中でやめるわけにもいかず、ヘドロ処理をするはめになった。家の中にアリがどこからともなくやってきたり、ヘドロが出たり、電気を使いすぎたら呼び鈴が勝手になったり、全くこと欠かない家だ。優雅な一人暮らしとは未だ程遠く、サバイバルな毎日である。

あ、でも、ひとつ。このアパートには屋上があるのだけれどそこで日向ぼっこをしながら空や風景を眺めながら、コーヒーを飲みつつ読書をするのが最近の楽しみでもある。なかなか日本ではできないアパートの暮らし方かもしれない。だから、ヘドロが出てもこのアパートに住みたい気持ちは揺るがない。

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