March 31, 2010

Museo Rafael Coronel


サカテカスで私が唯一行った博物館がここ。マスクのコレクションが半端なくめちゃくちゃ充実していた。驚いたのは、個人のコレクションらしいと言うところ。メヒコじゅうから収集されたもので、実際に使われていたんだそう。

私が行ったときは他にお客がおらず、電気すらついていなかった。私が入ると電気を手動でつけてくれ、私が出て行くとその部屋の電気を消す、と言った具合だ。そんな中、一人で行ったりきたり、かなりの時間を費やしてみて回った。どうしてそれらの仮面が作られたのかや、どういうときに使われたのかなど詳細については、おそらく看板に書かれていたのだろうけど、あいにくの残念なスペイン語力では理解するに及ばず残念。どこで作られたか・使われていたかと言う地名だけがかろうじでわかる程度だった。

特におもしろいなぁ、と思ったのは悪魔の仮面と、死者の仮面。悪魔の仮面は、どの仮面にも漏れずに2本の角が生えていた。日本だったら、鬼と言えば角は1本のものもあれば2本のものもある。しかし、これらの悪魔は必ず2本だった。何か意味と理由があるに違いないから、調べてみるとおもしろそうだ。

死者、つまり骸骨は、メヒコではいたるところでお目にかかるわけだが(死者の日と言うのがあるくらいなので。)、いつも抱く印象として、「全く怖くない」と言うことがあげられる。どれもなんだかニヤニヤしていて友だちになりたい気すらする。「死」と言うものは、一体メヒコの人たちにとってどんな存在なんだろう。骸骨を友だちのように絵に描いたり、工芸品にしたりして自分たちの身近なところに存在させている。この感覚は、日本人にはないような気がする。死んだ人間や、骸骨なんていうものは、住むところが違うという感覚すらあるかもしれない。だから、にやけた骸骨の置物なんていうものは日本では見かけない。この骸骨についても調べてみたらおもしろいだろうなぁ、と常々思っているけど、なかなか実現できていない。


あと、珍しいと感じたのは、この「鏡」がある仮面たち。この写真の仮面のように額についているものもあれば、目に埋め込まれたものもあった。そもそも、仮面は自分以外の誰かになるためのものであるのに、さらに何を映そうというのだろう。とても興味がある。

まぁ、そういうわけであげだしたらきりがないほどさまざまな仮面があるここラファエルコロネルだが、仮面以外にもよかったのが建物そのものだ。昔修道院として機能していたらしいその建物は、デザイン性にとても優れていた。アーチ状にレンガが組まれていたりして、今はひっそりとしたその廃墟っぽい雰囲気の中を歩くのは、とてもわくわくした。風がよく通ってとても気持ちがよかった。ベンチなどもあるから、しばらく腰をかけて休んだり、芝生の上に寝転がって昼寝もいいかもしれない。あまりに気持ちがよかったので、「仮面+散策+昼寝」コースでみて回った。おかげで一人で行ったにもかかわらず2時間半を過ごすと言う贅沢な時間の使い方ができた。

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