May 25, 2012
[030] Lago Arareko
【アラレコ湖】
チワワ州にあるクリールという小さな街に滞在しているときに、サイクリングをした。その時に訪れた湖なのだが、この写真を見るとこの風景以外にも思い出すことがある。
あのエリアには、タラウマラ族という民族が暮らしていて、彼らは「走る民」という異名を持っているくらいにとにかくよく走る民族なんだそうだ。彼らの暮らしは、牧歌的で畑を耕したり、家畜を飼ったりしている。洞窟を住居としている人もいるようで、2010年に行われた国勢調査のステッカーが洞窟の入り口にはってあったのには驚いた。(伝統的な彼らの居住区域は保護されていて、その地帯に入るときには入場料が必要であった。)女性たちは、かごを編んだり人形を作ったりしていて、それらが観光客向けに売られていた。
のどかな暮らしとは裏腹に、彼らの生活はかなり貧しい様子だった。この湖の周りにも、たくさんのタラウマラの人たちがいて、人目で外国人とわかる私たちや他の外国人がそのそばを通ったり、立ち止まったりするとすかさず近づいてきて、「これを買ってくれ」と物を売りに来る。物を売りに来るのは、メヒコではよくあることなのだが、ここではそれを断ると、「ペソをくれ(お金をくれ、の意)」と食いさがる。それも断ると、「ポテトチップスちょうだい」と言ってくる。
確かに、彼らの生活は自給自足ではあるが、経済的ではない。だから、お金の流通があまりないのだろう。しかし、ものを買うためにはその「お金」がいる。それが不十分だから上のように声をかけてくるのだろう。それを断れても、食い下がってポテトチップスなどの食べ物を乞うのは、本当におなかが空いているからだろう。その場でお金をあげることは彼らの生活の改善や向上には繋がらないにしても、そのような状況があることに面食らってしまう。
彼らの伝統的な暮らしのスタイルを続けることが、現代世界に取り残されて貧しい生活をしいられている状況って、なんか変だな。でもどうすることが彼らにとって一番いいのだろう??物質主義について考えさせられた、アラレコ湖であった。
LABALES:
100日写真,
テーマ3:メヒコの水辺
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