August 12, 2010

またあとで!!

言葉と言うものは、直訳すればいいと言うもんではない。これは、HiやHolaが日本語に訳しづらいと以前にも書いたと思う。直訳することによって、「そのとおりなんだけれど、なんだか不思議な感じだなぁ」という印象を受ける言葉の中に一つ好きなものがある。

それこそがタイトルの「またあとで」である。おそらく、Hasta prontoの直訳だと思われる。日本語でも「またね」とか「ほなまた」と言うので大差はないかもしれないが「あとで」という言葉がつくことによって、いつ会うか分からない「またね」や「ほなまた」に比べて本当すぐにまた会うようなニュアンスが加味されている印象を受ける。それが私はなんだかとても好きなのだ。別に会う約束をしていなくても「またあとで!!」と元気よくわかれるのがなんだか陽気で好きだ。(ちなみに、「また後で!」と使っているのは、この間も日記に登場したメヒコに30年以上住んでいるという人だ。その人は、それが日本語では不思議な印象を与えているという気持ちはなく使っていると思われる。)

他にも別れ際に"Nos vemos"といったりするが、これの直訳は「私たちは会う」である。英語だと"See you"とか"Talk to you later"とかで、「私からあなたへ」の印象を受けるけれど、このスペイン語からは主語が「私たち」なので、なんだか約束みたいで、次に会う意思のようなものがかなり高い感じがする。日本語の「またね」に至っては、「また会うときまでさようなら」という「次に会うのはいつか分からないけれども……」と言うすこし切ない印象すら受ける。しかも、主語も曖昧である。こうして比べると、主語の人数は

日本語→0人
英語→1人(私)
スペイン語→2人以上(私たち)

と言うことになる。別れぎわに使う言葉一つとっても、国民性と言うか言語の性質とかがよくあらわれるなぁ、と感心してしまう。

では、「またあとで!!!」

No comments:

Post a Comment