まず一つ目は、レンタル自転車。初日に、わけが分からぬままツアーに参加した時は地理が全然わからなかったが、数日を過ごすうちにタラウマラ人の居住区域やアラレコ湖はそれほど遠くないということがわかった。
同じホテルに泊まっていて食事の時に仲良くなったKathrynが、El Valle De Los Monjes(僧侶たちの谷)という奇岩群エリアがあることを教えてくれ、一緒にレンタルチャリンコをして見に行くことになった。その道中には、タラウマラ人の居住区や教会、きのこ岩群、カエル岩、アラレコ湖もあり、一筆書きのようなルートを取るとやく22キロのいいバイクライドの距離である。自転車に乗ることや、運動という感じで動くのが久しぶりだったのでかなりテンションも上がり、気持ちよかった。マウンテンバイクを貸してくれるので、乗って2秒くらいで既にお尻が痛くなったので、しんどさと言うよりもこの尻の痛さとの戦いの方が過酷であった。道は、砂利道や舗装道やがたごと山道風とバリエーションに飛んでいる。坂道がきついところもあるが、全体的には平坦な道が多く、スピードにも乗りやすく快適。途中、地元人とおぼしきおっちゃんに「ペソくれ~~~!!!!」とチャリンコでついてこられたのには若干びっくりした。もちろん、ついてこられたことにではなく、かなりのスピードを出していたのにそれについてこれたおっちゃんの脚力にである。
アメリカ人のKathrynは私たちよりも年上だったが、「アメリカ人」だし「レンタル自転車でいけるらしいよ」と提案してくるあたりからむやみに体力はあるのだろう思いきや、車社会の国育ち「アメリカ人」ゆえに自転車に乗るのがなんと15年ぶりと言うことで体力が追いつかず、相当きつそうであった。途中で、「もう引き返したほうが……」と言う提案をされたが、ここはイエスマン日本人に成り下がってはいけないと思い、必死で彼女を説得した。その時点で、実はルートを少し間違えていたとは口が裂けてもいえなかった。真実を知らないほうががんばれるときもあるものだ。そんな彼女を騙し騙し説得し励ましながら、なんとか22キロのバイクライドを終えることができてよかった。最後の方は、自転車の返却時間との戦いも加わったので彼女にとっては相当過酷な体験になったに違いない。
さて、El Valle De Los Monjesとは、英語に訳すとVally of the monksということになり、さらにそれを日本語に訳すと、僧侶たちの谷、といったところだ。奇岩群が僧侶たちがたたずんでいるように見えるからそう言う名前になっているのだろう。しかし、タラウマラ語ではBisarirachiと言う名前がついているらしい。その意味は「ペニスが勃起する場所」なんだそう。どちらがふさわしい名前かは、写真を見て決めてください。
No comments:
Post a Comment