August 03, 2010

Creel - Los Mochis


2度目のチェペへの乗車。今度は、一気に終点のLos Mochis(ロスモチス)まで向かう。チワワから旅をしている人は、クリールの後はロスモチスまで行くか、その前のEl Fuerte(エルフエルテ)という小さな町に寄るというルートを取るのが一般的なようだ。私たちは、ロスモチスからフェリーに乗ってBaja Cailfornia(バハカリフォルニア)に向かうことにしていた。一緒に滝ツアーに行ったメンバーのほとんども同じチェペで出発するらしく、その後のルートについてそれぞれ検討していた。ロスモチスのホテルは高いところしかないだとか、フェリーはどちみち晩に出航なのでエルフエルテに泊まった方が経済的だし見所もあるらしい、とか情報が錯綜している。フェリーの情報については私たちも確かな情報がなくて困った。ホームページを見ても最新の情報ではないし、ロスモチス出身の人がくれた情報では私たちが乗ろうとしている日は朝に出航するといわれたりしていたからだ。みんな経済的にかつスムーズに旅がしたいという価値観の人たちなので、情報を交換しつつルートを練った。そうはいっても、遠くでいくらうんうん頭をひねっても、目の前の情報には勝るものはない。結局分からないことが多すぎるので、ほとんどみんなあきらめて「現地に行ったら何か分かるべ」と言うことで散り散りになった。

しかし、2等の列車の時間が近づくと、チケットを車内で買う人が多いため乗車場所が指定されているということもありわらわらと同じ顔ぶれが集まってきた。そこでお互いの出身地や旅の様子などの世間話をした。ドイツ人はマティアス、イギリス人はチャーリー(女の子)、イタリア人はガブリエル、フランス人はアナという名前だった。結局全員がロスモチスまで行くということだったので、旅は道連れ、世は情け。一緒にロスモチスに行くことになった。

列車に乗り込むと、席が指定されていて私はメヒコ人親子と相席になった。メヒコ人らしく、めちゃくちゃおしゃべりでなんやかんやと世話を焼いてくれた。通路を挟んだところに座っていた親子も、いろいろと気にかけてくれて、列車の見所ポイントが近づくとわざわざ教えてくれたり、写真を前に出て取らせてくれたりした。クリールを過ぎてからディビサデロ、さらに下っていくにつれて電車は山の中を駆け抜ける。というわけで、絶景ポイントも多々あるのだ。

 山を走るということもあり、曇りがちで雨も降ったりしていたけど、それはそれでなんだか絵になる風景だった。チワワ州を抜けると、すなわち山を抜けると、荒野に突入した。もうそこはシナロア州である。真っ暗な外を眺めながら風をごうごう浴びてデッキに立つのもおもしろかったが、後半は席で過ごすことが多かった。デッキにいたらいたで、いろんな人が声をかけてくれる。本当にメヒコ人は気さくでやさしい。

「旅は道連れ」の彼らと、いろいろ話していたのだが、やはり海外を個人で旅する人たちだけあって、語学に長けている。彼らのことをすごくいいな、と思ったのは、彼らはみんなスペイン語でしゃべっていたところだった。母国語はもちろんスペイン語ではないし、英語は当たり前に話せるような人たちなのだが、英語ではなくスペイン語でコミュニケーションをとっていた。私のスペイン語は彼らのそれに比べたら雲泥の差で怪しさといったらぴか一なのだが、それでも辛抱強く聞いてくれたり、理解してくれたりして本当にうれしかった。やはり、旅中のほうが、グアダラハラで日常を過ごすよりもスペイン語の必要さに迫られる気がする。それは、めちゃくちゃありがたい。

No comments:

Post a Comment